「一本棒、丸延し」は最も古くから行われてきた、日本蕎麦の基本技術です  

 太い麺棒を一本使って丸く延し、そのままたたんで、細い蕎麦の麺に切る、それが「一本棒、丸延し」の打ち方です。
 地方の蕎麦処の、経験豊富な蕎麦打ち名人は「珍しくもない、当たり前の打ち方ですよ」と、おっしゃいますが、今ではすっかり、珍しい打ち方になってしまったのです。
 もともと日本の蕎麦はどこの地域でも、ほとんどすべて、この打ち方で打ったものでした。
 それがいつの間にか、「一本棒、丸延し」の技法はすたれて、この技を伝える人が、極めて少なくなってしまったのです。
 この現実に危機感をおぼえ、失われつつある「一本棒、丸延し」の打ち方を守ろうと、「日本蕎麦伝統技能保持者」認定制度をスタートさせました。
 
 歴史を振り返ると、日本蕎麦の初期は、つなぎを使わずに打つ生粉打ちが中心でした。各地の郷土蕎麦に、十割蕎麦の伝統が残っていることからも、それがわかります。
 つまり、もともと「一本棒、丸延し」は、十割蕎麦を打つのに適した打ち方だということができるのです。
 
 この技が、生粉打ちにむいている理由を考えてみましょう。
 「一本棒、丸延し」は、蕎麦の生地を大きく延すときに、太い麺棒に巻き付け、そのまま、押し付けたり、打ち付けたりして延していきます。麺棒に巻き付けられた状態のまま、押し広げるので、「幅広い面積に圧力がかかる」ため、生地にかかるストレスが、最小限ですむのです。
 だから、つながりにくいと言われる十割蕎麦でも長くつながり、しかもコシと、もちもち感のある、おいしい十割蕎麦ができます。
 もちろん、二八蕎麦を打つときも、麺の特徴は、同じ方向性を持つことになります。長くつながった、弾力のある、おいしい二八蕎麦を打つことができるのです。
 
 蕎麦打ちの技術に自信のある方ほど、「一本棒、丸延し」の打ち方を試してみてください。自分の打つ麺が、こんなに違ったものになるのかと、驚かれることでしょう。
 打ち方によって、蕎麦の個性は、大きく変わることを、ご自身で体験してください。
 

信州・戸隠や東京・銀座で、「一本棒、丸延し」の技は、学ぶことができます

 
「一本棒、丸延し」の打ち方を学ぶには、信州戸隠などで行う「日本蕎麦伝統技能保持者」講習会にご参加いただくことが重要です。それ以外の時期には、東京の銀座NAGANOで『蕎麦Web』が行っている蕎麦打ち教室「蕎麦のソムリエ講座」などで、学ぶ機会があります。
 
 講習会では、ほんとうの郷土蕎麦の打ち方を、きちんとお教えします。
 伝統の「一本棒、丸延し」の打ち方は、簡単そうに見えますが、実はとても高度な技なのです。長い年月の間、何代にもわたって多くの人が、蕎麦をおいしく打つための工夫を積み重ねてきました。そのノウハウが、ぎっしり詰まった打ち方です。
 中途半端な また聞きではなく、正しい打ち方を学んでください。
 

銀座NAGANOで開催している『蕎麦Web』の蕎麦打ち教室、「蕎麦のソムリエ講座」。一本棒の技を学ぶことができます。
 

講習会と認定会の違いは

 「講習会」は、「認定会」を開催する前に、伝統の打ち方を、受験生の皆さんにおぼえていただくために行うものです。ここでは、ほんとうの郷土蕎麦の伝承者が指導にあたります。
 参加者ひとりひとりに、ていねいに指導しますので、細かい技が良く理解できます。
 手首の角度、打ち付け方、引き付け方。微妙な力の加減が、麺をおいしくしたり、そうでなくしたりします。

信州・戸隠で開催した認定会

「日本蕎麦伝統技能保持者」認定制度は、3級から1級までは、アマチュアの方が基本の技と知識を習得するには、頃合いの難度になっています。初心者の方も、安心して、お申し込みください。
 しかし、初段から上はプロのレベルで、たいへん難しい制度です。ミシュランで星つきに認定された蕎麦店のご主人も、この制度で認定を受けています。

 「日本蕎麦伝統技能保持者」認定制度では、打った蕎麦が、食べておいしいことが、段位認定の最も大切な条件です。どんなに細く長く、格好良く蕎麦を打つことができても、食べておいしくなかったら、不合格です。これが、ほんとうの日本蕎麦を守るためには、譲れない一線なのです。
 
 認定会では、蕎麦の味を熟知したプロフェッショナルが、食味を審査します。
 ですから、あなたが「日本蕎麦伝統技能保持者」の段位に認定されたら、それはあなたの打つ蕎麦のおいしさが保証されたということなのです。
 

段位認定会・講習会の申込み方法

 このページ下の申し込み用の赤いアイコンをクリックすると、申し込みフォームのページにリンクしますので、必要事項を記入し、送信して下さい。
 『蕎麦Web』から認定試験・講習会の実施要項をメールでお送りします。
 認定試験および講習会は定員がありますので、ご参加いただけるか否かについてもお知らせします。参加の可否は、受験資格、居住地、及び参加可能人数等をもとに判断します。
 

料金

【1】講習会
受講料:  三級、初段ともに8000円 (学生は半額) 予約制
 
【2】認定会
受験料・認定料:  三級 受験料6000円 
            認定料8000円(学生は半額))予約制
         初段 受験料9000円 
            認定料11000円(学生は半額) 予約制
 

試験の内容

 初段から上は、蕎麦打ちの実技試験を行い、そのあとで自分で実際に茹でて審査員に供する食味試験も実施します。
 試験で使用するそば粉は、参加者が、これなら美味しい蕎麦ができると、自信のある粉を用意していただきます。

 3級から1級は、初心者の方に基本技術を習得していただくことが目的なので、食味試験はありません。3級から1級の試験に使用するそば粉は主催者側で用意します。

 試験終了後、合否を発表します。合格者には「蕎麦の食文化」の講座を受講していただいた後「日本蕎麦伝統技能保持者」認定証が授与されます。
 
【受験資格】
○3級:中学生以上の方
その他の受験資格に制限はありません。国籍、性別を問わず受験できます。
○初段:3級の受験資格に加えて、プロであること、又は同等の技術を保持する方。
この段位認定会は、プロ、アマ関係なしにご参加いただけます。
○日本蕎麦伝統技能保持者の資格を営業目的で利用するためには、日本蕎麦伝統技能保持者認定制度 事務局の承諾が必要になります。詳しくは事務局まで、メールでお問い合わせください。
○認定会では、それぞれの地域において「郷土蕎麦」の技術が異なります。このため主催地域により認定会の開催要項が一部で異なることがあります。開催要項は、お申し込みいただいた方に直接お知らせしますが、参加にあたっては開催要領の遵守をお願いします。
 

認定会・講習会の申し込みフォーム

○申し込み先
下の文字をクリックして、メールでお申し込みください。


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