そば切り 蔦屋(大阪府能勢町)美しい景色と空気と季節を感じる大阪の秘境蕎麦

大阪府のおいしいそば屋

大阪にありながら大阪市内より車で一時間以上はかかる場所にあるお蕎麦屋さん。以前は大阪市内に有った人気店が大阪能勢町に移転されました。

道に迷いながらやっと辿り着いた駐車場は広く10台くらい駐車できる舗装されていない駐車場。春の季節には周りに土筆なども生えていて、2回目訪問の際は友人たちと摘んで帰ってきました。駐車場からお店までは100メートルくらいある坂道を登っていきますがそのアプローチも田畑の風景を眺めながらの道中でとても期待感が上がります。先日訪れた際には蛇がいました~♪お店までの道中も田畑が広がる壮大な自然の風景に癒されます。

お店には素敵な庭があり出入り口が二か所、駐車場からは素直にお店までの道を歩くと店舗から見て左側の門が待ち受けています。桜が満開でとても美しい外観。沢山の方が縁側の席でお蕎麦を召し上がっているのが外からも見えます。扉を開ける前から【素敵で美味しいに違いない!!】と思えるお店です。

玄関の引き戸を開けると大きな靴箱が左前面に配置され、正面には大きな花瓶に季節のお花、屏風状になった彫刻が配置されとても素敵な玄関です。スリッパも皮のものを使われていてすべてに拘られていることが伺えます。

お洒落なステンドグラスと木製の扉を開けると大きなテーブルがあり右手に厨房、左奥は縁側のテーブル席(お庭から見える席) 大きなテーブルの奥にもう一つ6名座れるテーブル、その奥にアンティークの水屋、暖炉、などお洒落に配置されていました。

一度目のお客様のイメージは覚えてませんが2度目の時は中年の男性グループが楽しそうにお酒を飲みながらいらっしゃり、縁側ではご家族でお越しのグループ、カップルなどが楽しまれている雰囲気でした。私たちグループは前回同様5名です。

予約の際にメニューをホームページで確認し注文しておくのがスタンダードで、突然行っても希望のものが食べられなかったり、お蕎麦そのものが売り切れている可能性が高いため、どこから行ってもわざわざ行くことになるので予約が確実です。

私が注文したのは『そば三種』内容は①もりそば②季節のおそば③鴨汁田舎そばの三種です。①のざるもりには塩とわさび、出汁がついてきます。②は今回(なめこおろし、ごまだれ冷や、祝島ひじきと菜の花の温かいお蕎麦)の3つから選びます。今回私はごまだれ冷やを注文!(因みに11月には祝島ひじきと季節の野菜の温かいお蕎麦を食べました)③の鴨汁田舎そばは、あつ盛りか、冷やかをチョイスできますが、今回私は冷やをチョイス。皆で一つだしまきを追加、本日のおやつ(葛のプリン)をそれぞれ注文。

お店の給仕をしてくださるのはソバ打ちをされているご主人の奥様、いつも白い清潔なエプロンで言葉数は少ないながらも笑顔の接客をしてくださいます。ちょっとお蕎麦の頼む内容が初めてだと分かりにくいのに説明が少なめで戸惑う感じもありますが、聞かれた内容に無事に答えて先のお客様が召し上がっている器を見て期待大になります。

運ばれてくる湯呑み、小皿、箸置き(御影石?のようなひとつづつ形の違う箸置き)、湯呑もそれぞれ違ったものですが昭和初期か昔のもののような雰囲気もある素敵なものです。テーブルには、一味、七味、山椒、爪楊枝が美しく配置されていました。

まず運ばれてくるのはどのセットにも付く、お漬物三種、これが本当に毎回美味しくて、器も素敵でうっとりします。今回は 白菜の二度漬け、蕪の塩漬け、干し大根の真昆布醤油漬け(しその実入り)はどれも優しいお味で中でも白菜の二度漬けは糠の良い香りがしてお蕎麦へのドキドキがマックスになります。

まず運ばれてくるのは①のざるもりは高さのある竹網の器で美しく、塩、わさびの入る小皿もどっしりとしてお洒落、お店の雰囲気そのものでもう食べる前からうっとりです。

光り輝く細くエッジの立っているお蕎麦は透明感があるのに黒い粒感も感じられ見るからに美味しそう・・・色白でひとくち口に運ぶとみずみずしさとしっかりとした歯ごたえを感じ、爽やかな蕎麦の風味が鼻から抜けていきます。塩で食べても美味しく、またそのままでも十分美味しいので出汁につけたのは最後の一口だけでした。出汁もカツオとサバ節??がしっかり聞いていて濃いめなのに塩っ辛くなく甘みも強くなく絶妙な美味しさでした。

何より、時間がたっても初めの食感とほとんど変わらなかったことに驚きでした!残した出汁はそのまま最後まで置いておいてくださるのも嬉しい気づかいです!

次に運ばれてきたのは②のごまだれ冷やですが、小さめのどんぶり鉢のようなものに入ってきて上には黒ゴマ、ほうれん草、味の付いた九条ネギのが乗っていて、出汁自体は白ゴマのお出汁で濃厚なのに全くしつこくなくむしろ食がどんどん進むのはかすかに感じる酸味のおかげかもしれません。とにかくお蕎麦も出汁に浸かっているのにしっかりとした歯ごたえがあり美味しすぎて悶絶です。一つ一つのお蕎麦はそれぞれ意外とボリュームがあり、②の時点でお腹が一杯になってきます。

③の鴨汁そばは鴨汁だしは温かくねぎの迫力と出汁の香りが素晴らしく匂いだけでもご飯が食べられるくらいです。冷やの蕎麦を頼むと四角いせいろのようなものに入ってきて、あつ盛りにすると円形の竹網かごで供されます。

鴨汁は今まで得意ではなかったのにこちらの鴨汁は一生飲んでいられるくらい美味しい!!しっかりと甘みを感じる、カツオの風味も生きたお出汁です。鴨自体は細かい肉が入っていて食べやすくお椀に口をつけてすすってしまいます。

鴨汁につくお蕎麦は①や②とは違って太くもっちもち、見るからに食感が違うのが分かります。黒粒もしっかり見え、口に含むと甘みはあるけどしっかりと苦みも後味に感じることが出来、甘い鴨汁との相性抜群。こんなに美味しいお蕎麦を食べたことが有りません。全てにおいて最高のシュチュエーションだと感じました。

☆友人が頼んだ【豆皿3種とそば2種】につく豆皿も素晴らしく、今回は【白菜と菜の花と祝島ひじき、ささみの酢の物(塩レモン付き)・わらびのおかか和え・木綿豆腐にキノコと高菜のペースト・里芋の梅和え・黒米お寿司】は色目もお味もそれはそれは素晴らしいものでした。

コースが終わったころに蕎麦湯を持ってきていただけます。少し濁ったタイプの蕎麦湯でかき混ぜ棒がついていました。

追加注文のだしまきは、想像より優しいお味で、しっかりと人数分にカットして持ってきてくださるサービスは素晴らしいと思いました。少しの大根おろしをつけていただきました。

今日のおやつの(葛ぷりん・ココナッツのシャーベット)のうち、チョイスした葛プリンは前回も食べました。優しい餡と黒蜜?のようなものがかかった可愛らしいスイーツ。おなか一杯なのにぺろりと食べました。お茶は常にお洒落な急須にいれてくださっていました。

5名で伺ってそれぞれ違うものを頼み、だしまきだけをみんなで共有したので会計の際、割り勘にするのがややこしかったのですが、お店の方がすでにそれぞれのお会計に出汁まき分だけを5等分にしてくださったそれぞれのお会計を準備してくださっていたのには驚きました。行き届いたサービスです。会計の横にはビスケットや、祝島のひじき、かりんとうなどが販売されていて各々がいろいろなものを購入して帰宅しました。

昨年初めて伺ってからまたすぐに行きたいと思ったお蕎麦屋さん。私が今までどこのお店で食べたお蕎麦より美味しく雰囲気も良く、そこそこ時間とお金はかかってもすぐにまた行きたいと思うお店です。出来れば内緒にしたいお店!!

 

全てのこだわりが素晴らしく、お蕎麦ってこんなに表情が違うんだ!!と改めて感じました。次回は豆皿三種も食べたい!!と思うのですが、どうしてもお蕎麦を3品食べたい欲が勝ってしまって、まだ美味しそうな豆皿を注文できていません。次回は必ず豆皿も・・・・

大阪にあることが自慢で200点以上つけたいお店、五感すべてが最高に満たされるお蕎麦屋さんです。

(レポート提出/Megumi.K)

【そば切り 蔦屋】

【そばきり つたや】

【電話】072-734-2774(予約対応16時から19時)

【住所】大阪府豊能郡能勢町垂水246

【アクセス】車がお勧め(電車その他の方法はHPに詳細有り)

【営業時間】昼11時半~14時半頃迄入店可(予約時連絡)予約優先
土・日・祝は完全入れ替え二部制

【定休日】月曜日・火曜日(臨時休業有)

【一人分の平均的予算】3000円~3500円程度

【予約】可(予約優先)

【クレジットカード】不明

【個室】なし

【席数】大テーブル6席(椅子が有れば8名座れる余裕)、縁側テーブル各4名×2
中テーブル6席

【駐車場】有(10台くらい)

【煙草】禁煙

【アルコール】有

【お店のHP】https://sobakiri-tsutaya.com/

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/UBpmbPdth4p2jEat6

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