手打ち蕎麦 十六文亭 (石川県金沢市) 能登そばと加賀れんこんのコラボ

石川県のおいしいそば屋

今日の昼食は金沢は内灘方面、北間町、のと里山海道の入り口にほど近いところにある手打ち蕎麦「十六文亭」で取ることにしています。以前に関西出身の店主が地元の食材にこだわって蕎麦とさまざまな料理を提供していると聞いたことのある蕎麦屋です。金沢のほぼ郊外といっていいところに、店のロゴとともに「手打ち蕎麦 十六文亭」と骨太の書体を掲げた、いかにも蕎麦屋らしい構えの建物がありました。

店内に入るとまず目に付くのは格子状の火棚とそこからぶら下った自在鉤です。実際に炉縁を切って囲炉裏が存在するわけではないのですが、これも店主こだわりの工夫なのか、囲炉裏の意匠性を演出していました。

意匠性と言えば店内のトイレの入り口にも渋い縄のれんが下がっています。日本料理は器で食わせるとかいいますが、なるほど日本蕎麦の店では店の設えで蕎麦を食わせるという一面もあるのかもしれません。

さて自在鉤の下がったテーブルに席を決め、メニューに目を通します。二八にしか出せないコシ、のど越し 十割にしか出せない風味、香りの文言がお品書に躍っています。店主に話を聞いてみますと、石川県門前産の蕎麦を使用、つなぎには加賀れんこんを使うなど、石川県産にこだわりを持ってやっているとのことです。

さてオーダーは冷たい蕎麦と熱い蕎麦の両方を食べたいので、せいろそば、野菜天ぷら盛り、なめこおろしそば(メニューの表記のまま)の順番に出してもらうことにしました。れんこんでつなぐ蕎麦とはどんな食感なんだろうか?これまで山芋をつなぎに使った門前そばは何回か食したことはあるが、それによく似て歯にややシャリシャリと来るような感じなのだろうか?期待は膨らみます。

他にお客さんもいなかったため、それほど待たずに第一弾のせいろそばが出てきました。薬味ももりつゆもを使わずに口の中に入れ歯で噛んでみますと、予想に違いシャリっとした感じではなく、別の歯ごたえと弾力があります。

麺は角の立った細切りで、舌触りも喉ごしもいい感じです。もりつゆは甘みはそれほど感じませんが、角のない辛さで歯ごたえのある蕎麦を引き立てています。

へえー、これが加賀れんこんをつなぎに使った二八蕎麦なのかあ。なかなかいいぞ!誰かがどこかで言っていましたが、蕎麦のコシとは木の硬さではなくゴムの硬さであることを思い出しました。

野菜天ぷらも量は結構多かったのですが、サクサク感がありさっぱりと平らげることができました。なめこおろしそばも、大根おろし、滑子、ネギの具の組み合わせもバランスよく、種物としては秀逸な一品だと感じました。


店の構え、店内の設え、そして何よりも能登と加賀の食材にこだわった独特のコシの蕎麦は改めて関西出身の店主の蕎麦職人としての心意気を感じさせてくれるものでした。のと里山海道を降りたばかりの金沢近郊に立地することがアクセスの良さにつながっています。

(レポート/おらあ蕎麦っ食いだぜ)

 

【 店の電話番号 】
076-237-6040
【 住 所 】
金沢市北間町ハ-186-1
【 アクセス 】
北陸鉄道浅野川線北間駅より徒歩6分
【 営業時間 】
昼 11:00~16:00
【 定 休 日 】
無休
【ひとり分の平均的な予算】
昼 1,500〜2,000円
【 予 約 】
可能
【クレジットカード】
一部可
【 個 室 】
無し
【 席 数 】 席
28席
【駐 車 場】
15台
【 煙 草 】
全席禁煙
【アルコール】
ビール 日本酒 アルコールフリービール
【店のホームページ】

 

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