関東地方のおいしいそば屋

千葉市郊外に蕎麦通にもまだ知られていない小さな蕎麦店があります。一番の特徴は蕎麦とカフェ、つまり美味しい蕎麦がいただけるだけでなく、コーヒーも美味しい店です。"ノイエ"はドイツ語で未来という意味で明るい先に思いを馳せる店主の願いが込められています。

女性店主は、銀座更科出身の父親が蕎麦店をやっていたのですが、50歳まで蕎麦とは全く無縁の生活をしていました。思うところあって一念発起、“一茶庵手打ちそば教室”で修行後、6年前に実家の住宅を改装して蕎麦カフェを開店しました。特徴ある店を、ということで作ったのが“蕎麦カフェ”という形。美味しい蕎麦とコーヒーで食事の後もくつろげるお店です。

訪れたのは11月上旬、お店の外観は蕎麦店というよりも洋風の住宅といった感じです。ドアを開けるとそこは吹き抜け天井のある、床が板張りのクラシックな部屋で、花やタペストリー、店主の趣味のアンティーク置物に飾られた自宅の様にほっとさせる空間がありました。奥に4人がけのカウンターが設えられ、小ぶりのテーブル4卓が自然ぽい庭に面しています。
平日の昼時、カウンター席に3人、テーブル席に4人の先客がいて、ここで落ち合って食事をしながらお喋りをしている感じでした。
蕎麦は年間を通して北海道磯谷産の二八。今や熟練の腕を持ち一度に2.2キロの蕎麦を打つとのこと、女性ながら見事です。私と友人は もりそば と コーヒーデザート付きの ノイエセット を注文しました。待つことしばし、始めに板わさと味玉の前菜が出され、程なく もりそば が供されました。細めで破綻のない蕎麦に確かな腕を感じました。蕎麦は一人前150gで盛り付けがやや大目なのは蕎麦好きの人の気持ちが分かるという店主の言。蕎麦食い好きから喜ばれていると言います。

挽きぐるみと思える蕎麦は口に運ぶと微かに鼻に抜ける香りがあり、コシのある食感で二八らしいつるりとした喉越し。本枯れ節と亀節の蕎麦つゆは清涼感があり、蕎麦、まろやかな蕎麦つゆ共に高得点の評価です。店主はかえしつゆはもちろん、デザートまで自分で作り、茹でからホールまで全てを一人でこなす手際良さは驚嘆です。
蕎麦湯を楽しんだ後、〆は 蕎麦のおはぎとコーヒー、これぞ蕎麦カフェ。

 

私は今まで蕎麦食の後にコーヒーを飲むことなど思いもしなかったが、まったく違和感がなく、ゆったりした食後の時間に、久しぶりに会った友人との語らいで口福な午後のひと時を過ごすことができました。
この店はまた来たいだけでなく、是非多くの人にも知ってもらいたい新しい蕎麦の形"蕎麦カフェ"です。
(レポート/アトム)

 

【 店の電話番号 】
043-251-1997
【 住 所 】
千葉市花見川区宮野木台2-9-12
【 アクセス 】
JR新検見川駅より、さつきが丘団地行きバスで10分、畑町東下車(宮野木郵便局向かい)
【 営業時間 】
11:30~18:00

【 定 休 日 】
毎週火曜日と水曜日
【ひとり分の平均的な予算】1100円

【 予 約 】

【クレジットカード】
現金のみ
【 個 室 】
有り
【 席 数 】 席
12人+(個室6人)
【駐 車 場】 
3台
【 煙 草 】
禁煙
【アルコール】
有り
【店のホームページ】
なし

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