遊山(東京都目黒区)小料理屋風の温かい雰囲気の中で、オシャレで美味しいランチをどうぞ!
今回は、学芸大学駅近くにある、気さくな奥様が営むお店を紹介したい。
金曜日の14時少し前に入店。暖簾は出ているものの、『十割蕎麦 遊山』の看板とメニューがなければ蕎麦屋と気づかずに通り過ぎてしまう和風の外観。
店内はそれほど広くはなく、厨房を囲むようにカウンター席がL字形に配置されている。落ち着いた雰囲気の店内に、『どうぞお好きなところに!!』と奥様(女将)の明るく優しい声。
昼は奥様が、夜はご主人がお店を担当されている。奥様の話では、ご主人がデザイン関係の仕事を約19年前に辞め、独学で蕎麦を学び、お店を出されたとのこと。落ち着いた無駄のないシンプルな内装は、実にオシャレであり、こうしたところにご主人の前職が反映されているのだな、と感心。
『ランチセット』(1,050円)をお願いした。『せいろそば』又は『ほうとううどん』と、『のり巻』のセットである。もちろん、蕎麦粉10割の『せいろそば』を注文。
蕎麦は、瑞々しい細切り。控えめながらも蕎麦の香りもある。やや硬めで歯ごたえがあり、噛むたびに蕎麦のほのかな甘味が口の中に広がる。歯ぬかりはなく、適度なコシがあって水切りも良く、実に美味い。10割蕎麦にありがちな『粉っぽさ』もなく、喉越しも良好。蕎麦粉は、茨城県の結城産を使用とのこと。蕎麦の量は女性向きで、男性ではもう一口欲しいところ。
つゆはやや辛口で、鰹だしで量は少なめ。蕎麦をつゆに付けて食べると、口の中で蕎麦の甘さが一層広がっていく。薬味のねぎと辛味大根を入れると、つゆと大根の辛さでさっぱりした蕎麦の味わい。これまた美味。
のり巻きは可愛らしいサイズで2つ。玉子やキュウリなどが入っている。他に鶏肉(手羽)と大根の炊き合わせ、菜の花のお浸し、漬物少々が付いていた。全体に女性好みのオシャレな感じ。
淡く白濁した蕎麦湯は、あっさりとしており、白湯のように薄い。しかし、湯の中に旨み成分が溶け出した感じで、むしろ体の中に蕎麦湯の甘みがじわっと確実に入ってくるような気がする。この優しい味が嬉しい。
奥様の気軽に話せる人柄や、蕎麦を丁寧に水切りする仕事ぶりからも、人気店である理由が容易に想像できる。夜のご主人にも是非会ってみたい。予約は可能かと伺うと、明るく『いつも空いていますから・・・』との謙虚な返事。優しく気さくな雰囲気は何となく小料理屋を思わせる。夜は未知だが、少なくとも昼は好感が持てる店であり、是非一度訪れて欲しい店として推薦する。
(レポート提出/かき揚げそば)
【食味体験をした店名】遊山
【店名の読み(ひらがな)】ゆさん
【店の電話番号】電話 03‐3715‐0461
【店の住所】東京都目黒区鷹番2‐19‐3
【アクセス】東急東横線 学芸大学駅から約140メートル 徒歩約2分
【営業時間】
昼 11:30~15:00
夜 17:30~23:30(ラストオーダー)
【定休日】日曜日
【ひとり分の平均的な予算】
昼 1,000円程度
夜 5,000円程度
【予約】可能
【クレジットカード】不可
【個室】 無
【席数】10席 (カウンター席のみ)
【駐車場】無
【煙草】可
【アルコール】有 (ビール、日本酒、焼酎)
【店のホームページ】なし