手打ちそば&グリル まほろば(奈良県宇陀市)ノスタルジックな店内で天使の蕎麦に出逢える奈良県の名店
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奈良県宇陀市に在る拘りの十割蕎麦がいただける名店は数々あり、その中でも是非行ってみたいと思っていた【まほろば】さんに、ようやく伺うことが出来ました。大阪から高速(西名阪)と名阪国道を使って車を走らせると1時間半から2時間ほどかかる場所にあるお店です。以前、そば打ち体験をさせていただいたご縁があり(その時は出張体験)お店で一度お蕎麦を頂きたいと思っておりましたが自宅より少し距離が有るためチャンスが無く、今回ようやく伺うことが出来ました。
詳しい土地ではありませんが旧街道沿いは以前酒藏通りと呼ばれていたくらい酒造会社の有る通りだったらしく今でも数店は残っており、その名残を感じることの出来る素敵な街道に違和感なく佇むシンプルで可愛いマーク(石臼・カメラ・猫)が目印のお蕎麦屋さんは、元写真館だった古民家です。
入ると直ぐに右手に石臼と蕎麦打ちが出来るスペースがあり、左手には店内とそば打ち体験が出来るスペースが見え、期待とワクワク感が一気に盛り上がるや否や、目の前にはノスタルジックな雰囲気の照明や店内の様子が目に入り期待感がマックスになります。奥右手は厨房になっておりその奥は中庭が見えるようになっています。
厨房を挟んで通路左手に広がる大きな部屋は扉や御簾などでうまく仕切られておりテーブルや座敷、吊られた蚊帳が揺れていたり、少し暗めの店内は昭和初期のようなイメージで置いてある雑誌も古い【暮らしの手帖】などで、郷愁がありまたとても落ち着く店内です。店内からも中庭が見え懐かしいポンプ式の井戸や、庭の奥には立派な藏が見えていました。店内から廊下では繋がっていますがガラス戸で仕切られ、中庭につながる廊下を行くとお手洗いがあり、帰るまでに一度はお手洗いにも行きたいと思ってしまう立地でした。(庭が違う角度から眺められます)
靴を脱いで入って直ぐ右に可愛いテーブル席が2つほどあり、直ぐ左にはお店の中で一番大きなテーブル席、その周りには奥様のご趣味だという古美術品のようなものが色々販売されていました。
そのスペースを抜けると次に一番大きなスペースは座布団で座る大きなテーブル、そして小さなテーブルが少し、すべて隣との席に余裕があり柔らかい風の流れる店内。とても居心地の良い空気感。日本人なら懐かしい・・・と感じられる古民家です。壁にはカメラにまつわる小物や昔のタンス、足踏みミシン、店主が撮られた写真なども飾られており、色々聞きたくなるものばかりでした。
メニューは各種蕎麦と、そばを頼んだ人のみ注文できる【本日の番外追加メニュー】がたくさんあり私はシンプルなお蕎麦と、ミニオードブル(ミニ角煮・サラダ・揚げ芋)を注文しました。なぜなら、こちらのお店の一番人気が角煮そばとのことだったので、角煮は食べて帰りたい!でも蕎麦はシンプルに食べて帰りたい・・・と言うことで最高のチョイスです。こういうセットがあるのは女性はとても嬉しいだろうな~と思いました。揚げ物も米粉を使われているのでグルテンフリーで揚げ油(米油)にも拘られていてヘルシーに頂くことが出来ます。
更に豆からコトコト炊かれたお善哉や米粉のパンケーキ、自家製ケーキなどもデザートにあるので遠方から来られた方もスイーツまでゆっくり楽しめる有難いサービスだと思いました。もちろん、定番のコーヒーやジュース、アルコールやノンアルなど様々なメニューがあるのも嬉しいです。
まずはそば茶が運ばれ、ゆっくりと昔の【暮らしの手帖】を見ながら店内の雰囲気と空気を感じながらセットメニューとお蕎麦を待つ時間はご褒美感が半端ないです。
まず運ばれてきたのは三つに仕切られた器にサラダ・ミニ角煮・揚げ芋が入っていました。自家製のドレッシングはとても美味しく販売もされているようでした。先に角煮を食べてしまうとお蕎麦の味が分からなくなりそうだったので、蕎麦の後にすると決めて、蕎麦の到着を待ちます。
蕎麦は注文から10~15分程で供されました。
朱色の器に細ネギの小口切り、大根おろし少々、ワサビが少し。そば猪口に入った出汁と小鉢には甘めでゴマ油の効いた小松菜のお浸しがセットです。
以前手打ちそば体験をして知っていたのですが、こちらのお蕎麦は天使の髪の毛のように細く美しいお蕎麦が特徴です。丸く大きな皿に乗せられた美しく切られた細く輝くお蕎麦!!待ってました~と言う感じで少し眺めてから頂きました。
蕎麦は全体的に透明感があり粒感などは見受けられないタイプのお蕎麦で、細く仕上げられた姿にしっかりとエッジと力強さと繊細さを感じる色気のある艶とオーラ。口に運ぶと優しい蕎麦の香りと小気味よい歯ごたえと舌に感じる繊細な食感。蕎麦打ちをされていた時の流れるような美しい所作が脳裏によみがえり幸せな気持ちになります。とても丁寧に蕎麦を扱われていた愛情がとても伝わる一皿です。
塩などは置いておらず出汁で頂きます。出汁は甘みも風味も程よいバランスで出汁にくぐらせても蕎麦の風味がしっかり残ります。
優しい苦味と爽やかさ、弾力があり少しねっとり感も感じる極細麺。奈良で生まれ育った店主は三輪そうめんを子供のころから好きで食べていらっしゃったらしく、お蕎麦も細麺が好きだと教えてくださいました。私も今まで食べたお蕎麦の中で一番細い麺でした。イメージとは違いしっかりとした食感と蕎麦らしさが鼻腔を駆け抜ける風味、拘って石臼で挽かれている意味が素人の私にも、しっかりと伝わります。
そば湯は優し~い、ゆるーいトロミがある好みのモノでした。
濃いめの出汁に(しょっぱいと言う意味ではありません)たっぷり目に注ぎ、ゆっくりと美しい庭を眺めながら頂く至福の時間。
蕎麦を食べ終わったら大切に取っておいた人気の美味しくてホロホロに崩れる角煮、揚げ芋(フライドポテト)を頂きました。追加でお願いしたコーヒーもとても美しいカップに入れられ、終始こちらが感じるお店のイメージを大切に守り包んでくれるようなサービスでした。
店内に飾られていた写真は店主が趣味でフィルムカメラ撮られ、ご自身で現像などされていらっしゃる猫ちゃんの写真など、お店のイメージを壊すことなく自然の写真と共に店内を彩られていました。お話によると他にもたくさんの趣味がおありで、ロードバイクにも乗られるなど、お客様も場所柄、ツーリングの合間に寄られる方も多いようでした。こちらの店舗でも蕎麦打ち体験をされていらっしゃるようで、予約をすれば可能なようです。
最近の飲食店には珍しくオープン時間より昼休憩などを取らずに営業されていらっしゃるので遠方から伺う際、道に迷っても焦ることなく伺えそうです。私も迷ったので、その点もとても安心ポイントとなりました。次回は米粉のパンケーキや手作りのお善哉なども食べて見たいです。
天使の髪のように細く美しい手打ちそば、遠くてもまたゆっくり伺いたいお店です。帰宅時には、お店の前に有った可愛い目印(石臼・カメラ・猫)の意味が分かったのもなんだかとても嬉しかったです。
(レポート提出/Megumi.K)
【 店 名 】手打ちそば&グリル まほろば
【 読 み (ひらがな)】てうちそば あんど ぐりる まほろば
【 店の電話番号 】0745-97-9855
【 住 所 】奈良県宇陀市大宇陀出新1809-1
【 アクセス 】近鉄大阪線 榛原駅北口から6.4km
宇陀市バス 大宇陀南部線 大宇陀(道の駅)徒歩2分
奈良交通 大宇陀1 大宇陀 徒歩2分
名阪国道 針インターより 車で20~30分
【 営業時間 】11:00~17:00(20:00)(17:00以降は確認必要)
【 定 休 日 】木曜日
【ひとり分の平均的な予算】1550円~
【 予 約 】不明
【クレジットカード】不可 pay pay 有り
【 個 室 】なし
【 席 数 】テーブル5人席×1 テーブル3人席×3 テーブル2人席×2
座敷席 6人席×1 床は全て板の間
【駐 車 場】 有 5台
【 煙 草 】不可
【アルコール】有
【店のホームページ】https://mahorobamaru.wix.com/sova
【地図にリンク】https://goo.gl/maps/EFKHCzxtj8RuWeLQ8