おらあ蕎麦っ食いだぜ

七尾市和倉(和倉温泉)から能登島大橋を渡り、橋から車を走らせること約10分。目当ての蕎麦屋は能登島の在所にあった。午後2時を少し回った頃、それでも駐車場には金沢ナンバーの車が2台。平日の昼食時間をとっくに過ぎているのに。やはり知る人ぞ知る蕎麦屋なんだろう。古民家風の玄関には白地に黒と緋色で『生蕎麦 槐』(きそば えんじゅ)と横に竿を1本通した素朴で骨太の暖簾。この暖簾を見ただけで蕎麦が期待できそうな気がするぞ⁉︎玄関を入ると右手のガラス窓越しに見える蕎麦打ち作業所、一際大きな漆塗りの木鉢がどんと置かれている。

中に入ると古民家の味わいがいよいよ増し、どこまでも高い吹き抜けの壁やテッペンは黒く煤けている。聞くと築100年の古民家を改装したもので、昔はこの空間は居間で囲炉裏が置いてあったとのこと。席はテーブル席と座敷があり、座敷に2組入っていたのでテーブル席を選ぶ。


メニューを一通り見渡し、ここは迷わず一直線にまず3色盛りを注文する。更科蕎麦、抜き実の挽きぐるみ蕎麦、玄蕎麦を挽いた田舎蕎麦の1.5人前の贅沢な逸品。車なので蕎麦前を楽しむわけにはいかず、アルコールフリービールと野菜天(2人前)、締めにかけ蕎麦を頼むことに。

注文を取りに来た女性(店主の奥さんらしい)が、かけ蕎麦は残り少ない挽きぐるみを使うので、温蕎麦は半人前しか用意できないとのこと。(ということは当方の注文を以て売り切れご免なわけだ!ギリギリセーフ。ラッキー!)どうしてもかけ蕎麦で締めたい当方はそれでいいことに。

まず3色登場。更科は手をつけるのが勿体無いくらいに白い。ほの甘い上品さ。つるっとして喉を通っていく。う〜ん、快感。更科蕎麦がこれほどのものとは。挽きぐるみは甘皮の薄茶色のホシが幽かに入っている。蕎麦の香りは強くないが、これまた上品な感じ。喉ごしも爽やか。田舎蕎麦は全体の色も濃く、濃茶のホシもはっきりと蕎麦の香りもする。蕎麦(穀物)のコクとでも言えばいいのか、すぐに喉の奥にやらずにあえて前歯で噛んでみると、蕎麦の風味がいよいよ増す。この3色盛りは楽しめる。当店のイチオシアイテムだろう。

さてもりつゆを指先に取り2、3回舐めてみる。むむむ….澄んだ醤油味。好みのつゆだ。一般的にもりつゆと言うと、これまでの経験では濃淡の差こそあれ鰹風味のものが多かったが、これは初体験!他の材料、多分昆布と鰹節で取った出汁が返しの醤油味を引き立てているのか?蕎麦湯で割っても醬油味がキリッと引き立つ上等のそばつゆだ。3色蕎麦のどれを浸けても、それぞれにマッチしているではないか!?

ビールのあてに頼んだ野菜天は2人前分だが、サクサク感に富み腹に貯まらない揚げ方。これも小生好みの揚げ方、ビールを飲みながら塩(地のものか?ソフトな味)でたちまち平らげてしまう。

最後に締めのかけ蕎麦。甘汁の中に挽きぐるみ蕎麦。具は三つ葉とネギのみ。野菜天2人前分を食した後だけに、あっさりとしたいい締めとなった。これも美味でした。ご馳走様。

またまたいい蕎麦屋と出会うことができました。奥さんそして店主、小生の質問に嫌な顔一つせず応えていただきありがとうございました。なお当店は開店9年目で、『槐(えんじゅ)』の名の由来については、夫妻のお子が生まれた時に記念に植えたのが槐だったそうですぞ!

(レポート おらあ蕎麦っ食いだぜ)

【 店の電話番号 】
(0767)84-0655
【 住 所 】
石川県七尾市能登島向田町118-25
【 アクセス 】
和倉温泉駅から車で20分

【 営業時間 】
11:00〜15:00
【 定 休 日 】
毎週水曜日
【ひとり分の平均的な予算】昼   夜
昼のみ 2,000〜2,500円
【 予 約 】

【クレジットカード】
支払いは現金のみ
【 個 室 】
なし
【 席 数 】 席
テーブル7席 座敷13席
【駐 車 場】 
あり
【 煙 草 】
禁煙
【アルコール】
ビール 日本酒 ノンアルコールビール
【店のホームページ】
あり

 

 

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