蕎麦処 上杉 (石川県宝達志水町) 我が家の座敷で生粉打ち蕎麦と御前蕎麦を!
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13:00少し前のそろそろ昼食の客が帰り始める頃、生粉打ち十割蕎麦と日に15食限定の御前蕎麦が売りの蕎麦屋に立ち寄ることに。飾り気を最小限に抑えた民家風の玄関。桟の入った戸に案内板を掛け屋外行燈の灯りが点った質実剛健な設え。蕎麦カフェ風もいいが、例えばその対極に鎮座するような日本蕎麦屋はこうでなくっちゃと思わせるような店の構え。蕎麦も期待できそう。
玄関を入ってもその雰囲気が維持され、一人であることを告げるとお母さん風の人に座敷のテーブルに案内される。民家の座敷で食事をする感覚。我が家の奥座敷にいるような落ち着きと安心感。部屋の設えが作り出す心地よさ、 寛ぎの空間。お母さんが再び現れお茶を出してくれる。
需要に供給が追いつかないのか、今日は御前蕎麦はお休みらしい。これもシンプルなお品書きを見渡し十割蕎麦のせいろとにしん蕎麦を注文することに。
でも何だか御前蕎麦のことが気になる。無い物ねだりというか、どうも人はないと言われると余計に欲しくなるものらしい。いやいや、当店では十割様の方が御前様より美味いんだぞとイソップのキツネを決め込み待つことに。
この店は開店して28年。今の店主は2代目で初代の孫に当たる方らしい。当方の他に3組のお客さん、聞こえてくる従業員さんとの会話からすると常連さんらしい。
程よい待ち時間でせいろ君が登場。細切りで緑っぽい色合いからすると抜き実か?確認すると、やはり福井在来種の抜き実を挽いた新蕎麦らしい。
先ずは蕎麦だけ味わうことに。口に入れた途端、抜き実特有の清涼感。一気に手繰り込み、のど越しを楽しむ。ツルッとのどを通っていく。
次はそばつゆだけをつけて少し蕎麦を噛んでみる。プツッと切れる蕎麦ではないが、程よい硬さでもちろん歯ぬかりなどせず、好みの問題だが私は抜き実の細切りが最も好きな蕎麦だ。
だけど如何せん食味体験の経験値が低い小生。まだまだ色んな蕎麦にチャレンジしなければと思いながら改めてそばつゆだけを舐めてみる。そばつゆも自己主張が強すぎず、さりとて弱すぎるわけでもなく抜き実蕎麦の爽やかさにベストマッチ。
せいろで新蕎麦の風味と香りを堪能し、いい気持ちでいると、程よいインターバルでにしんそばが来る。にしんの甘露煮と言うと概して甘辛さが強いものだが、当店の甘露煮はあっさりした甘さ。温汁と喧嘩せず、蕎麦とにしんと温汁が丼のコスモスでハーモニーを奏でている。
美味!最後にお決まりの蕎麦湯とともにお母さんが「一口ですが」と言って小鉢の麦湯粥と水羊羹を2切れ出してくれる。
蕎麦湯粥初体験。!!!妙なる味とはこうゆうものを言うのか?絶妙の塩加減。 体に良さそう。例えば朝食代わりに出されると胃を優しく目覚めさせてくれるかもしれぬ。水羊羹はあずきとうぐいすの2色。甘さを抑えてあり、蕎麦後のデザートとしては絶品!なお、「上杉の水羊羹」としてオンラインストアでの取り扱い有り。いい蕎麦屋に出会えたことに感謝。また来ずにおられようか!
(レポート/おらあ 蕎麦っ食いだぜ)
【 店の電話番号 】
0767-28-4740
【 住 所 】
石川県羽咋郡宝達志水町麦生ヌ68
【 アクセス 】
のと里山海道今浜インターから車で3分
JR七尾線宝達駅からタクシーで5分
【 営業時間 】
平日11:30〜15:00
土日祝日11:00〜15:00
【 定 休 日 】
毎週火曜日と最終月曜日
【ひとり分の平均的な予算】
昼 1,500円〜2,500円
【 予 約 】
【クレジットカード】
使用可能
【 個 室 】
【 席 数 】 席
【駐 車 場】
15台駐車可能
【 煙 草 】
禁煙
【アルコール】
有り
【店のホームページ】
有り(無駄を省いた格調高い構成)