蕎麦どころ 敬蔵(けいぞう) (石川県野々市市) 今日(今月)の創作そばが楽しみな蕎麦屋
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民放テレビで紹介されたことのある蕎麦屋で、以前から行ってみたいと思っていた『蕎麦どころ 敬蔵』を女房と訪ねました。人気店だけあって、開店直後にもかかわらず店の前の駐車場はほぼ満杯で辛うじて1台だけ空いていました。
店内に入ると、カウンター席と畳の上にテーブルと椅子をセットした席になっていました。畳の部屋のテーブル席に腰を下ろし、出されたお茶を飲みながらお品書きと掲示を見ますと、「神無月の創作そば 『こんな蕎麦打ってみた』北海道十勝産 海霧新そば」の案内が先ず眼に止まります。しかも福井産在来種細打ちと半々の合い盛りも可能となっています。冷たい蕎麦は合い盛りに決定。温蕎麦はこれも案内書きに惹かれ、「でっけえなめこのきのこ蕎麦」を選びました。女房は鴨汁つけ蕎麦をオーダーしました。
もりつゆと塩付きで出された創作そばの合い盛りは香りが高く歯触りも良く、まず蕎麦が美味しい。これが案内にもあった噛んで味わう蕎麦なのか‼︎つゆ抜き、塩抜きで食べても美味しい蕎麦でした。もりつゆも透き通った上品な甘さ。蕎麦だけ食べても美味しい蕎麦の評価と矛盾するようですが、この透明感あるもりつゆに対しては蕎麦の一部だけではなく蕎麦全体を浸けて食べるとつゆがより生きるような気がしました。
でっけえなめこのきのこ蕎麦は福井産蕎麦の太打ちで、具にはなめこの他に椎茸 と舞茸が入っております。かけ汁は薄目で、これもきのこ好きにはたまらない種物でしょう。女房も鴨汁つけ蕎麦を満足げに味わっているようでした。蕎麦湯はとろとろのものを出してくれます。訊いてみますと、蕎麦の茹で汁は使わずに別に蕎麦粉を溶いて作っているようです。残った蕎麦つゆをこのとろとろの蕎麦湯で割るとこれまた美味でした。なお合い盛りの2種類の蕎麦はそれぞれ十勝産丸抜きと福井産丸抜きを店で挽いているようです。
総合的に見て、レベルの高い蕎麦屋だと感じました。アルコールは一通り置いてあり、蕎麦前のメニューも豊富だと思いました。自ら蕎麦粉を挽くのはもちろんのこと、何よりも蕎麦そのものに対する店主のこだわりが随所に見て取れました。例えば「今月(今日)の創作そば」と銘打って蕎麦の産地、由来と特長を店内の掲示等を通して丁寧に示しながら、店主が納得するいろんな蕎麦を客に供したいという心意気が感じられました。蕎麦好きの客の立場からすると、これまで自分の知らなかった蕎麦との出逢いは喜びですし、蕎麦は名前で食べるものではなく、無名であってもその年(時)の最高の蕎麦を最高の状態で食したいと思うのではないでしょうか。その意味においても、私は敬蔵の店主のいい意味でのこだわりの姿勢は高評価に値すると思いました。結びに合い盛りが運ばれた直後に話を伺おうとする小生に対して、「まずは召し上がって下さい。蕎麦がダメになりますから。」と店主が言ったことも付言しておこう。
(レポート/おらあ蕎麦っ食いだぜ)
【 店の電話番号 】
076-294-1486
【 住 所 】
石川県野々市市本町1-8-28
【 アクセス 】
北陸鉄道石川線野々市駅から徒歩3分
【 営業時間 】
11時30分~14時30分
【 定 休 日 】
毎週水曜日、第3火曜日
【ひとり分の平均的な予算】
昼 1,500〜2,000円
【 予 約 】
夜は予約のみ
【クレジットカード】
不可
【 個 室 】
あり
【 席 数 】
座敷 カウンター席 個室で約40席
【駐 車 場】
あり
【 煙 草 】
全席禁煙
【アルコール】
ビール 日本酒 焼酎 ワイン
【店のホームページ】
あり