そば処 はまほろ(北海道佐呂間町)自社栽培、自家製粉の十割そば

北海道のおいしいそば屋

北海道の東にあるサロマ湖の近くにあるお店です。「農家の蕎麦屋」とうたっているだけあって、そばの栽培から製粉、汁までも全てを自社で行っています。

北海道の東、網走から稚内までをつなぐ国道238号線、「オホーツクライン」と呼ばれる道路沿いの、浜佐呂間と呼ばれる地域にお店はあります。店の外側には大きく「サロマのそば」と書かれており、のぼりが5本ほど立っています。店の前と右側に駐車場があり、訪ねた時はお昼時でしたので、6台ほど車が停まっていました。お店の入り口は建物の左側にあります。


入り口の戸を開けると、風除室になっており、少しスペースがあります。時々、季節によっては野菜が置かれています。もう一枚の戸を開け、店に入ると正面にカウンターとレジ、右手にはテーブル席があり、正面奥には厨房が見えます。テーブル席の壁側はガラス窓になっており、ガラス窓の向こうの部屋は製粉室で、製粉機が置いてあるのが見えます。時々、店員さんが製粉機を操作しに行っていました。

その日はカウンターもテーブルも満席でした。入り口横の長椅子に座り席が空くのを待っていると、高いところに太い梁があることに気づきました。長椅子の近くにはそば酢やそば茶が売られています。椅子やテーブルなどは、茶色系の落ち着いた色でまとめられています。雰囲気に合わせるように、ジャズの音が静かに流れていました。注文を待っている時も食事を終えた時もお客さんは談笑していましたが、とても落ち着いて静かな雰囲気でした。お店は地元佐呂間のお客さんはもちろんですが、夏になると全国から車やバイクで北海道を訪れるお客さんが来ています。その日も、レンタカーで来たと思われるお客さんがいました。

メニューを見ていると、店員さんがおしぼりを持ってきてくれました。このお店はいつも、注文からそばの茹で、盛り付け、配膳まで全て女性の店員さん達で進められています。テーブル席からは、店員さんがそばを茹でる様子をちら見できます。お水とそば茶はセルフサービスになっています。テーブル席の横にコップや湯のみと一緒にポットが置かれていました。

メニューは冷たいおそばが5種類、温かいおそばは6種類、そのほかにご飯もの(ライス、おにぎり、ミニ豚丼)と海苔、とろろ、山わさびなどのトッピングがあります。

メニューには栽培から製粉まで行っている十割蕎麦について、石臼引きであること、その日に水分量を調整しながらそばを打っていること、一度に茹でられる量などの「三たて」の話や食べ方、蕎麦湯の話などが細かく説明されています。注文した後に読んで楽しめます。

今回は人気メニューの紹介に、「蝦夷山わさびそば」「花巻そば」「サロマポークセイロ」の3つが挙げられていました。何度か行っているお店ですが、定期的に人気メニューが変わり、何を注文しようか参考にしています。。人気メニューには写真が添えられており、どれを注文するか、迷ってしまいます。

今回は、サロマ磯ざるとサロマポークセイロを注文しました。どちらもそばの量は一人前180g前後と、たっぷりです。注文すると、厨房で店員さんが生舟から蕎麦を取り出し、一人前ずつ計量して茹でている様子が見えました。大きな釜ですが、一度に多くても三人前ずつしか茹でず、茹で加減を調整しているとのことです。

運ばれてきたそばは、細く、きれいなうすい茶色がかっていて、少し透明感があります。しっかりカドのたったそばです。ぽつぽつと、濃い茶色の星が見えます。顔を近づけると、ふんわりとそばの香りがします。口に入れると、つるっとしたそばの感触と、甘い香りを感じます。ツルツルしており、口の中でも角を感じることができます。

サロマ磯ざるは、丸いざるにそばが平たく盛られています。そばには大きめに切りそろえられた焼き海苔がのっており、とても海苔の香りが良いです。この海苔はサロマ湖産です。甘辛い汁にそばをさっとくぐらせて食べると、さらに海苔の風味が増して、するすると食べることができます。メニューの説明によると、本鰹枯れ厚削り節と道内産昆布の出汁を使ってそば汁を作っているとのことです。汁は甘辛で濃い茶色をしており、一見して塩辛そうな汁ですが、控え目な出汁の香りがあり、塩辛さよりも甘みを感じます。


サロマポークセイロは、温かい汁に鴨や鶏ではなく、豚肉が入っています。この豚肉の脂の甘みが汁に溶け出していて、コクがさらに出ている汁でした。温かい汁に冷たい麺を入れて食べると、程よい甘さの汁が麺に絡み、意外とさっぱり食べられます。麺がちぎれて短くなるということもなく、そばにしっかり汁をつけてもそばの風味ものどごしも良いまま食べることができました。

はまほろはサロマ湖沿いの浜佐呂間という地域にあります。サロマ湖で採れる海の幸だけが佐呂間ではないことを十分に示していると思います。

(レポート提出/ゑみう)

【店名】そば処 はまほろ

【読み(ひらがな)】そばどころ はまほろ

【 店の電話番号 】01587-6-2840

【 住 所 】北海道常呂郡佐呂間町字浜佐呂間288番地10

【 アクセス 】網走方面から国道238号線(オホーツクライン)を北上し、サロマ湖に入る所の左手にあります。

【 営業時間 】11:00〜14:00

【 定 休 日 】日曜日

【ひとり分の平均的な予算】昼 800円

【 予 約 】

【クレジットカード】不可

【 個 室 】無し

【 席 数 】 カウンター7席 テーブル席4人×3

【駐 車 場】 店の前、横に10台程度

【 煙 草 】不可

【アルコール】不可

【店のホームページ】 http://www.hamahoro.jp

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/XMv8hoa3nRw

どんごろやす
手打ちそば ながお(広島県東広島市)こんな所に豊平流の蕎麦屋さん

いつだったか東広島市の南部に豊平流の美味しい手打ち蕎麦屋さんがあると聞き、居ても立ってもいられず食べ …

のほほんと。
手打そば処 谷屋 (愛知県名古屋市) 元綿問屋を改装した店内でいただく手打ちそば

ゴールデンウィークの初日、名古屋市西区の手打そば処「谷屋」さんへ伺いました。名古屋城までのウォーキン …

どんごろやす
蕎麦 降松(くだまつ) (山口県下松市) 小山の中にある古民家改装の蕎麦屋

下松市東部の山あいにある、古民家を改装した今年ちょうど開業十年になる蕎麦屋さんです。国道2号線やJR …

error: Content is protected !!