手打ち蕎麦和くら（千葉県大網白里市）閑静な住宅街にただずむお蕎麦屋さん | 日本蕎麦保存会jp そば研究家片山虎之介の蕎麦情報マガジン

手打ち蕎麦　和くら（千葉県大網白里市）閑静な住宅街にただずむお蕎麦屋さん

By: Reporter
2020年3月14日
カテゴリー: 関東地方のおいしいそば屋, 関東甲信越のおいしいそば屋, 千葉県のおいしいそば屋, おいしいそば屋の食べ歩きレポート, まぁーと

関東地方のおいしいそば屋

大網白里市は九十九里平野の中央に位置し、西は緑豊かな丘陵部、中央は広大な田園部、東は白砂青松の海岸部という豊かな自然な街です。

住宅都市という感じが強い街の中の、住宅街にあるお蕎麦屋さんです。2015年11月にオープンした比較的新しいお店です。新しいお店と言うこともあるのか、この地域の人達に「大網白里市で美味しい蕎麦屋ある？」と聞くと近隣の市町村の昔からある店を進められたりすることが多かったのですが、たまたま雑誌で店を知りネットで検索してみたところ口コミの評価も良かったので足を運びました。

この大網白里市は手打ち蕎麦屋が少なく、挽きたて・打ちたて・茹でたての本格的な蕎麦を根付かせていきたいと、和食の職人だった店主が地元の人々の好みに合う味を追い求めながらやっているお店です。

国産のそばの実、無添加な食材と安心安全にも心掛けているお店ですので、是非地元の人には「大網白里にも美味しい蕎麦がある。」と知ってもらいたいです。

店の外観は和風ながらも最近の家と言った感じで、店の旗が出ているものの初めての人には少しわかりづらいかもしれません。千葉県房総半島の美味しいお蕎麦屋さんは駅から遠く、電車と徒歩では行けないような店が多いですが駅から徒歩10分くらいなので、車でも電車でも行きやすいです。

駐車場は車を停めるスペースが7台と多くは無いですが、駅から近いこともありパーキングもあります。そんなに大きいお店ではないので店舗の駐車場が満車の場合は、ほぼ順番待ちになると思います。

時期によって使用しているそば粉が異なるようですが、店先に現在使用しているそば粉の産地と品種か看板がでています。

暖簾をくぐり店の扉を開けるとジャズが聞こえてきて、いざ店内に入るとこじんまりとしてるものの店内は凄く清潔で、丸い小石をちりばめた床に和を感じながら落ち着いた空間でゆっくりと食事を出来そうな雰囲気です。2人掛けと4人掛けのテーブルが2つずつと、座敷4人掛けが3席とあまり大きい店ではないですが、人が多くてザワついてる感じがないので落ち着いていられます。

メニューは多くないものの、蕎麦屋なら普通にあるメニューがある。と言った感じです。雑誌などにも店舗が紹介されたことがあり、一番人気は鴨せいろのようです。ムネ肉をあえて使わずに、モモ肉を使うことで豊かなコクと旨味をだしているとのことです。ですが、やはりせいろ蕎麦を食べたいので【せいろ+天丼】を注文しました。

待っている間に店内を見回すと、レジの近くに地元のイベントのパンフレットなどが置いてあり、個人的な意見ですが地域の活性化などに繋がるような活動をしているお店は、地元に根付き良い店なのがうかがえる気がします。

自分は初めて見たのですが、【国産契約優良玄そば】と書いてある看板をみつけて、蕎麦への期待が膨らみます。今回、来店時は【栃木産・夏新そば】でした。店に入る前から新そばが食べられる嬉しさと、秋まで待たずに新そばを食べられるということで早く食べたいと気持ちで胸をはずませながら待つこと10分かからないくらいで料理が運ばれてきました。

細切りで水切りが程よくされ、薄茶色の全くと言っていいほどホシの無く、ほんの少し残った水気もあり表面が光っています。口に入れると少しずつ後からほのかに蕎麦の風味がしてきて、鼻からかすかに風味が抜けていきます。舌ざわりはサラサラとしていて、軽く噛んだだけでも歯切れがよくスッと切れ歯ぬかりもなくのどごしが良く、麺だけ食べて美味しいです。