関東地方のおいしいそば屋

千葉市郊外の静かな住宅街に店を構えて20年になるという。
私は開店当初からのファンでここ、蕎麦うぶすな に通っています。
割烹風のファザードの飛び石を渡り、端正な引き戸を開ける時はいつも期待で気持ちが引き締まる感じです。

一階は和の趣きの有るテーブル席だけで、ゆったりとした空間に趣味の良い調度品と、テーブルごとに季節の山野草や茶花が生けられて落ち着いた雰囲気になっています。6,7人用の長方形の銘木のテーブルと、やはり木製の丸テーブルが2つ、一階の座席は12人ほどです。

一階の一部に電動の石臼が回っていて、すのこ格子から調理場が覗い知れるなど、これから振舞われる蕎麦への期待が高まります。二階には2つの和室があり、家族連れなどが利用しています。

蕎麦うぶすな は主人の母親がやっていた同名のお座敷割烹で、和食の修行をした後に開業したといいます。現在もお姉さんが割烹うぶすな を営業しています。
そんな訳かメニューの蕎麦懐石が夜の中心メニューとなっています。

この日は茨城県金砂郷産を玄蕎麦から自家製粉した粗挽き粉の二八とのこと。鴨汁せいろと山野菜の天ぷらを一緒に注文しましたが、最初はつけ汁で食べることにしました。


運ばれて来たせいろ蕎麦はみずみずしく透明感があり、適度なホシが粗挽きを感じさせました。切りの太さは中程度、鼻に抜ける香りがありました。うぶすなの蕎麦は茹でが固めで、いわゆるコシ、アルデンテが特徴です。噛みしめる感じですが二八らしく見た目程のザラザラ感がなく、のど越しは滑らかで食べ進むにつれて蕎麦の甘味というかうま味を感じました。

茹で時間を聞きましたら今日の蕎麦で一分とのこと。蕎麦つゆは出し汁に対してかえしは4割なので、いくらか辛めと感じましたが、生臭さが全くなく蕎麦の香りを邪魔することがありません。

天ぷらを少しつまんだ後にそばを食べると不思議に甘さを感じました。長方形のせいろに盛られた蕎麦は決して少なくはないが、時々ダイエットを忘れてお代わりをしてしまうことがあります。


鴨汁も鴨の旨味とネギの甘味で最後まで蕎麦の味の変化を楽しめました。
薬味の、すりおろした山葵とネギ、天ぷら用の大根おろしなど、盛り付けも隅々まで神経が行き届いています。

昼時はほとんどの客が天せいろを注文するので、ボリュームのある天ぷらはこの店一番の人気メニューです。今日の天種はフキノトウ、ウド、マイタケ他野菜とエビの10種類でした。もう一つの人気は抹茶付きのデザート・自家製黒蜜寒天で女性客の人気が高いです。蕎麦の後の甘味もこの店の特徴と言えます。
夜は接待に使われることが多く、蕎麦懐石や酒肴などメニューが豊富です。

夕方5時、私は今日の夕刻一番乗りでしたが6時半にお暇する時間には一階は満席になっていました。ご近所さんという感じではなく、ほとんどの客は常連さんらしく、友人やご家族連れで皆さん車でいらっしゃった様子です。
帰りは奥さんが駐車場に向かう私を見送ってくれて、幸せな余韻に浸って帰路につきました。

(レポート アトム)

 

【 電話 】043-258-6715

【 住所 】千葉市花見川区さつきが丘2-29-13

【 アクセス 】
JR新検見川駅よりバス10分

【 営業時間 】
午前11時~午後3時、午後5時~9時

【 定 休 日 】
月曜日、金曜日(祝日営業)

【 ひとり分の平均的な予算 】
昼 2100円  夜 5000円

【 予 約 】

【クレジットカード】
不可(現金のみ)

【 個 室 】
なし

【 席 数 】
一階椅子14席、2階座敷20席

【 駐 車 場 】
有(5台)

【 煙 草 】
全席禁煙

【 アルコール 】

【 店のホームページ 】
なし

 

 

 

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