Soba Cafe 渓水 (茨城県牛久市)  ギャラリーカフェで香り高い手打ち十割の絶品くるみそばを味わう

茨城県のおいしいそば屋

牛久運動公園のすぐ目の前のエリアに広がる住宅街にひっそりと佇むSoba Cafe渓水さん。数年前にオープンした手打ち十割蕎麦の専門店である。つくばをはじめこの辺りにはアマチュアからプロまで様々なアーティストが居住している事からお洒落な外観のギャラリーカフェは幾つも点在しているのだが、この形式で蕎麦屋というのは珍しい。この店も御多分に漏れずコンクリートに白と黒で統一されたシンプルでスタイリッシュな「ちょっぴりお洒落ないまどきの家」という佇まいである。


階段を上ると入口横には蕎麦打ち部屋が。(駐車場から見上げると正面に位置する場所である)照明付きの大きなガラス窓から覗けるのは店主が蕎麦を打つ姿である。夜景に浮かび上がる蕎麦打ちの姿はまるでスポットライトが当たる舞台上の演者さながらに建物と調和したその美しさを見せてくれるであろう事は想像に難くない。
店の扉を開くと高い吹き抜けの明るい店内にカラ~ンと鈴の音が鳴り響き客の到来を告げる。白と茶で統一された開放感のある店内にゆったりと配置されたテーブルはギャラリーカフェならではの寛げる雰囲気でうっかり長居してしまいそうになる。

運動公園の目の前という立地からか、客層は比較的若く男性の一人客や二人連れの女性客など運動前後に利用するのであろうか…?少人数での来店が多い印象である。一人で切り盛りされている店主が厚手のおしぼりと共に温かいそば茶を運んで来て下さる。余談であるがこの厚手のおしぼりは本当に有難い。大きく厚いおしぼりは千切れる事無くしっかりと手が拭ける安心感がある。コストがかかるため高級ホテルのレストランや料亭以外滅多にお目に掛かれないのであるが、此処に気を遣う店主の細やかな心配りには脱帽である。接客慣れしていないのか、表情は硬くぎこちない様子ではあるが蕎麦についての質問には的確に答えて下さるところをみるとどうやら誠実なお人柄のようである。

イラストレーターにお願いして作ったと見られる美しい水彩画で描かれた品書きの中から、今回は「くるみそば」と「天ぷら」を注文する。この店では北海道浦臼町のキタワセの原種「ぼたんそば」を使った十割蕎麦を提供している。(300円追加で大盛も注文可能)提供する蕎麦ももり、くるみ、つけ鴨、かけのみ。これらラインナップの潔さが店主の自信を伺わせる。特にくるみと鴨のつけ汁はこの蕎麦に合わせて何度も試行錯誤を繰り返して完成させたというのだからいやが上にも期待感は高まる。蕎麦が来るまでの間、二階のギャラリーを覗いてみる。現在は登山が趣味だという店主が撮った山の写真がずらりと展示されており、ゆったりと観賞する事が出来るソファの座り心地も悪くない。


程なくして運ばれて来た十割蕎麦は細く、香り高い麺の中には赤茶と黒の星が点在している。量はそれ程多くないがしっかりと歯応えがありスパッと切れる麺は噛むほどに蕎麦の香りが口の中に広がって本当に美味いっ!つるっと喉越し良く飲み込むというより少しざらっとした食感も楽しみつつ、しっかり噛んで香りと共に味わいたい蕎麦である。さて問題の「くるみだれ」であるが期待どうりの、いやそれ以上の非常に美味しい浸けつゆである。店主渾身の逸品である。今迄くるみだれでこれ程感動した事は無い。くるみの香ばしさと上品な甘さ、出汁とのバランスそして蕎麦を付けて食べた時に口の中に広がるとろりとした食感は流石である。しっかりと纏わりつく粘度のくるみだれは細麺によく絡み「もう一杯!」と思わず叫んでしまいそうになるほど。また「このたれだけ店頭販売してくれないかなぁ~」と思う位に美味しいのである。

計算され尽くしたくるみだれは実は蕎麦だけでなく天ぷらを付けてもいける。今回頼んだ「てんぷら」の内訳はアスパラ、南瓜、ごぼう、エリンギ、人参と玉葱のかき揚げであるが、蕎麦粉を纏ったてんぷらの中でも南瓜やごぼう、エリンギはこのくるみだれを付けて食べるとコクが更に増して合う気がする。玉ねぎが入ったかき揚げは出汁が効いた温かい天つゆが断然合うのだが、キノコや根菜類の甘みにはくるみだれを是非とも強く推したい。


最後に出された蕎麦湯はさっぱりとした薄味。くるみだれは蕎麦湯で割らずにそのまま頂き、口直しに蕎麦湯を飲む。至福のひと時である。
一つお願い事をするならば、蕎麦のどんぶり?には一枚水切り用に簾を敷いて頂けると有り難い。中心部分が深いので底に水が溜まって後半水切れが悪い蕎麦を手繰ってしまうのである。折角の美味しい蕎麦が水と共につゆに浸かっては本来のバランスが崩れ非常に残念な味わいになってしまいかねない。くるみだれではそれほどの影響を感じずに頂けたが、天つゆから想像するに恐らくあっさり出汁の効いたもりそばのつゆでは薄まってしまうのではないだろうか?ご一考頂ければ幸いである。


この店では数少ないが甘味も提供している。「そばぜんざい」や柚子ジャムを付けて頂く「そば粉焼き」そば湯で点てた「抹茶」など。まだまだこれから楽しみな応援したい蕎麦屋である。次回は友達とホッと一息ゆっくりとティータイムを楽しみたいお勧めの店である。

(レポート 玄)

【 店の電話番号 】
050-3693-6674
【 住 所 】
茨城県牛久市ひたち野東3-6-3
【 アクセス 】
車(JRひたち野うしく駅より車で約5分、牛久運動公園第2、3駐車場入り口より徒歩2分)
【 営業時間 】
11:00~15:00(ラストオーダーは14:30)
【 定 休 日 】
日曜日・月曜日(定休日以外にも臨時休業する場合あり)
【ひとり分の平均的な予算】
約800円~2000円
【 予 約 】

【クレジットカード】

【 個 室 】

【 席 数 】
15席(カウンター3つ、4人掛けテーブル4つ)
【駐 車 場】
有(5台)
【 煙 草 】
全席禁煙
【アルコール】

【店のホームページ】
http://keisui.amebaownd.com

 

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