東急田園都市線藤が丘駅から　駅東側の大通りを北へ数分歩き、左にもえぎ野公園　右に下駄ばきﾏﾝｼｮﾝがあって　そのﾏﾝｼｮﾝ一階に蕎林と染め抜いた暖簾が下がる。

東京へ通う高級ｻﾗﾘｰﾏﾝが多く住む町らしく　明るく垢抜けた感じの玄関である。

きょう日曜日は　もみじ見物の前に　かみさんと十一時半に店前で待合せ、引き戸を開けて中に入ると、こちらも明るく清潔感ある内装で、突当りの壁の棚には　綺麗な絵入りのそば猪口や徳利があまた並ぶ。

その奥で料理しそば打つのが　ここを営むおかみさんだ。

席はすべて椅子席で　机の天板は分厚い無垢板が用いられている。

仲居が（今はこうは呼ばないかな）女二人居て　そば茶持って来て注文取るが、物腰柔らかく親切。

みくみ居る客は　わたしらも含めて　みなふたり組で、老年ふた組は夫婦もの　中年組は仕事仲間か。

メニューには　冷たい蕎麦・あたたかい蕎麦・季節のお勧め蕎麦あり、きょうは飲まないが　そば前の肴が旨そう　勿論日本酒も良さげなものばかり並ぶ。

そばの種類示すメニューもあって、粗碾き九割蕎麦は　丸岡在来、玄碾き九割蕎麦は　八ヶ岳産に戸隠産と北海道産を混ぜた、とわり蕎麦は　戸隠・八ヶ岳・北海道の三種混合。

やっと冬らしくなって寒いから　暖かいのがいいか、鳥大根そば二つ　丸岡在来を食いたいから粗碾き九割で。

浅い丼は　内側赤く　食欲そそる色だ。

中の湯気立つ透き通った茶色の汁は　旨そうな匂い　昆布出汁か、かしわと（鶏肉をかしわと言う）大根のほか　ねぎ・カイワレ大根・ゆず皮が　食うてくれと誘い、それ食うたら次は私よ　とそばが待っている。

そばの見た目は、　碾きぐるみにしては　白っぽく星はない、太くもなく細くもなく程よい太さで　長さも程良い。

そばの食感は、　つるっとしていて　噛むと始め歯ごたえあるのに柔らかく　しかしねばつかない。

味は　風味立つものの　甘味少し　旨味はほぼ無い。汁・具・そばが　良い塩梅で　わたしもかみさんも満足。

汁や具に邪魔されないそばの味も　確かめたいので、もりそばも丸岡在来粗碾き九一で。

冷たいと　返って風味淡く、　甘味旨味は　温かいのと変わらない、食感は　温かいのより硬いが　悪くない。　のど越しは　少しひっかかるが、　わたしゃ　ちゃんと噛むので　気にならない。

そばつゆは　甘辛く濃い、　おいおい　どぼっとすべて浸けて食うもんじゃないよ　そばの尻尾だけ浸けるんだ。

そのつゆ少しに　どろっとした蕎麦湯容れて、　いいなあ旨いなあ焼酎割って飲みたいなぁ。

去年秋の丸岡在来は　どういう訳か風味も甘み旨味も無かったのが、ことしのものは　及第点。　しかし　昔鯖江で食うたものに比べると味が淡い、　どうしてですかねぇ　わたしゃ在来種の濃い味が欲しくてあちこちそば屋を巡っているんですが。

（レポート提出/そば遊山）

【店名】手打ちそば蕎林

【読み(ひらがな)】　きょうりん

【 店の電話番号 】045-294-8204

【　住　所　】横浜市青葉区柿の木台４−１

【 アクセス 】東急田園都市線藤が丘駅から　駅東側の大通りを北へ数分歩き、

左にもえぎ野公園　右に下駄ばきﾏﾝｼｮﾝがあって、　そのﾏﾝｼｮﾝ

南側の一階

【 営業時間 】昼11:30～14:30　夜18:00～21:00　金曜日は昼だけ

【 定 休 日 】　火曜日

【ひとり分の平均的な予算】昼1000~2000円　夜2000~5000円

【　予　約　】可　電話予約

【クレジットカード】可

【　個　室　】なし

【　席　数　】四人席Ｘ四つ　一人席Ｘ六つ　合せて二十二席

【駐　車　場】隣の有料駐車場

【　煙　草　】不可

【アルコール】日本酒・ビール・焼酎

【店のホームページ】なし

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/K6db7GkDMW82