小田急線、千歳船橋駅から徒歩3分の、行きやすい場所にあるお店。小さな店ですが、昼時には、行列ができる人気店です。

表通りから、ちょっと脇に入った場所にあるので、みつけにくい感じです。目印は、みずほ銀行。その裏にあります。

店内は、すっきりとしたインテリアで、気持ちの良い空間。テーブルなども、清潔な印象を受けます。

 

注文したのは、「せいろそば」。二八で打っているとのこと。そのあと、メニューを見ていたら、数量限定で十割そばがあると書いてあったので、追加注文しました。

「お持ちする順番はどうしますか?」と聞かれたので、二八、十割の順番でお願いしました。

手際よく注文を処理している、感じの良い接客でした。

 

運ばれてきた二八は、かなりの粗挽き。細切りの蕎麦は透明感があり、その中にブツブツと、粗い粉が混ざっているのが見えます。見た目にも食欲をそそる、魅力的な蕎麦です。

さっそく、いただきます。

粗挽き特有の、プツプツ感が、気持ちいい。そして、しっかり味が出ているそばでした。香りは、強くはないけれど、蕎麦としての魅力は、なかなかのもの。二八で、これだけの魅力を備えたそばは、東京中でも、なかなかありません。

おいしいので、そばの材料は、何を使っているのかお聞きしたところ、「北海道のそばを自家製粉しています」との返事が返ってきました。

北海道のそばは、夏そばですので、味、香りともに、秋そばよりも薄いものです。そこからこれだけの味を引き出すのは、お見事というしかありません。ご主人の腕の良さが、うかがい知れます。

二八とは思えないほどの仕上がりでした。

二八を味わって、ひとまず満足したところに、続いて、十割そばが運ばれてきました。

こちらは、さっきの二八より、そば粉は細かく挽かれています。粗挽きのような、見た目の特徴はありません。

やはり小麦粉を使わない十割そばでは、粗挽きでつなげるのは難しいため、そば粉は細かく挽いてあるのでしょう。

二八で、あれだけの味を引き出していたのだから、十割は、どれほどのものだろうと、期待して食べてみると・・・。

ちょっと残念。期待していたほどでは、ありません。

十割そばになると、素材の味、香りが、とても重要になるので、北海道の粉の弱点が、そのまま表に出てきてしまっているという感じです。

私は十割そばが好きなので、残念でした。

そばつゆは、醤油は一般的な銘柄と思われますが、しっかり熟成されていて、本枯れの鰹節を使った出汁は臭みもなく、バランスよく調味されています。

このそばつゆなら、OK。コクのあるつゆなので、十割よりも、先にいただいた二八そばに、ぴったりの汁でした。

薬味に大根おろしが付いていることも、お店の努力が感じられます。

さらに、この店には、「大盛り」がなく、おかわりせいろ（汁なし、薬味有）が用意されています。こういうところにも、お客にそばを美味しく食べてもらいたいという、お店の誠意が見て取れます。

 

お店は、比較的、地味な印象で、雑誌などで紹介するような、見た目の華やかさはありませんが、内容は、お見事です。

無駄なパフォーマンスに走らず、そばの実質的なおいしさを追求している、こういうお店は、もっと評価されていいと思います。

都内屈指の、二八そばの名店と言えると思います。

(小手投げ)

 

 

【 店の電話番号 】

03-5799-6517

 

【　住　所　】

東京都 世田谷区桜丘２‐26‐11

 

【 アクセス 】

東京新宿から小田急線に乗り、千歳船橋駅で下車。歩いて3分ほど。

 

【 営業時間 】

11時30分～14時30分　（L.O.14時）

17時30分～21時30分　（L.O.21時）

 

【 定 休 日 】

日曜、連休もあり

 

【ひとり分の平均的な予算】

昼700円〜

夜700円〜

 

【　予　約　】

予約可能

 

【クレジットカード】

使えません

 

【　個　室　】

なし

 

【　席　数　】

21席

 

【駐　車　場】

なし

 

【　煙　草　】

禁煙

 

【アルコール】

あり

 

【店のホームページ】

http://r.goope.jp/soba-itijin