そばと酒えもり (東京都渋谷区) 都心で美味しい自家製粉十割手打ちそば | 日本蕎麦保存会jp そば研究家片山虎之介の蕎麦情報マガジン

そばと酒　えもり　(東京都渋谷区)　都心で美味しい自家製粉十割手打ちそば

By: Reporter
2019年8月7日
カテゴリー: 関東地方のおいしいそば屋, 関東甲信越のおいしいそば屋, 東京都のおいしいそば屋、江戸そば, 南関東のおいしいそば屋, 渋谷区のおいしいそば屋, おいしいそば屋の食べ歩きレポート, Mihosoba

関東地方のおいしいそば屋

小田急線　代々木八幡駅から代々木上原駅へと向かう地蔵通りの真ん中あたり、おしゃれなコーヒー屋さんやショップが立ち並ぶ通りに趣深いのれんを掲げるお蕎麦屋さんが！昨年2018年10月29日にオープンしたばかりという「そばと酒　えもり」さん。

真新しいのれんを分けて店内に入ると天井が高く、照明も落ち着いた大人の空間。カウンター席とテーブル席があるのですが、どちらも席の間隔がゆったり取られているので居心地良さそう。

笑顔の女将にテーブル席を勧められましたが、カウンターのすぐ前が厨房で店主が蕎麦を茹でてる様子も見えたのでカウンター席を希望。カウンターに座ると、まだ新しい木の香りもほんのりとし奥行きも広い。滑らかなカウンターの触り心地にお蕎麦を食べる前から癒される…

ふとカウンター席から奥のテーブル席に目をやると電動の石臼が！お店のかたに尋ねたら、季節によって仕入れた蕎麦を自家製粉しているという。この日は栃木県益子市のそば粉でした。

店内のインテリアの一部みたいにお洒落に石臼を置いてるお店はパン屋さん以外でお見かけしたことがなかったので感動！（テーブル席にお客さんがいらしてたので石臼の写真や店内の写真は撮影しませんでしたが行かれた際には石臼もチェックを（笑））

メニューを見ると、「そばと酒…」と店名にもなってるくらいですから日本酒は豊富。店主と女将が山形県のご出身ということもあり、山形県の日本酒が数的には一番多いのですが他の県の名酒のセレクトも良く私好み。。。でしたが、車で来てしまったこともあり、呑みたい衝動に駆られながらもグッと我慢。

ランチメニューの中から、せいろ蕎麦・季節の天ぷら盛り合わせ・季節野菜のおひたしのセットだけを注文しました。

最初にお茶と蕎麦の実あんがのったおひたし。おひたしの出汁の味が上品で塩気も素材の味を引き出す程度で上品なお味。蕎麦の実の味と食感も美味しい。

続いて、せいろそばだけが出てきました。そばつゆも薬味も何も出てきていなかったので、通常のお店とは違うのかなぁと考えていたら、単純に女将さんの動きに合わせて店主は蕎麦を茹でてる訳ではなかった、というだけで少ししてから申し訳なさそうに女将がそばつゆを持ってきてくださいました。私的には最初は蕎麦には何もつけずに食べるので、そばつゆが遅れてこようがどっちでもよかったのですが、接客に不慣れそうな店主を気になる方は気になるかもしれません（笑）

無口な店主ですが、店主の蕎麦を投入して茹で、蕎麦を冷水にさらすまでの一連の流れは無駄な動きがひとつも無く見惚れました。茹で時間は1分30秒あったかな？くらいだったと思います。

運ばれてきた直後のせいろ蕎麦は、顔を近づけるだけで香る蕎麦粉の香り。ホシは全く無く、太すぎず細すぎず、なめらかに白く美しい。口に含むと歯切れ良く、こしがあり噛むほどにさわやかな蕎麦粉の風味が広がります。

そばつゆは色みは濃そうに見えながら、出汁の旨みと醤油の塩気がバランス良く、甘味というよりも旨みのほうを感じるつゆ。蕎麦と一緒に食べると蕎麦粉の風味とつゆの旨みが相まって美味しかったです！貴重そうに添えられたわさびは非常に美味しく、わさび好きとしてはもっと盛ってほしかったですが蕎麦の量から考えたら、これはこれでよいのかなとも思います。

天ぷらは衣が薄くカリッと揚げられていて、野菜の持つ甘みが120％引き出されているようで本当に美味しかったです。塩が添えられていましたが、そのままで美味しくいただけました！！

そして、蕎麦粉が美味しいからか蕎麦湯まで非常に美味しかったです。蕎麦湯の美味しさに感動したの久しぶりでした。