篠宮(東京都稲城市)地元で愛されている更科系の二八蕎麦

関東地方のおいしいそば屋

お店は、JR南武線の稲城長沼駅の近くで、川崎街道沿いにある和風の一軒家です。暖簾をくぐって玄関をくぐると、すぐ横に打ち場がみえます。店内は広くで、基本は4人掛けの椅子席か、桟敷席がお客さんを待っています。

お正月三箇日が過ぎた1月4日、お昼過ぎにお店に入りました。メニューには、「当店のそば・うどんは純国内産の上質粉を使用」、「天ぷらは味の良い車海老の揚げ出しです」、「天ぷらは揚立て揚出しです」と注釈が書いてあります。ここまで注釈を読んだら、「上天せいろそば」(1,800円)をオーダーせざるを得ません。

メニューには「天せいろそば」(1,300円)もあります。「上」の有無の違いをお店の方に尋ねると、品質の違いではなく、車海老の本数の違いとか。「上天せいろそば」は車海老の天ぷらが2本、「天せいろそば」は1本で、値段の違いは、車海老の天ぷら1本の価格差500円となります。「車海老の天ぷら1本が500円かー!」と感心するのと同時に、このお店は、お蕎麦だけではなく天ぷらにも力を入れていることがうかがえます。というのも、確かに、椅子席に座っていると調理場の向こうから天ぷらを揚げる音が聞こえてきますので、天ぷらも自慢の味ではないか、と期待を持つことができます。

ほどなくして、「上天ぷらせいろそば」がお盆に乗って運ばれてきました。「上」ですから、車海老の天ぷらが2本乗っています。蕎麦は白色で更科そばを連想させます。ホシはありません。麺は、細切りで、つやがあります。太さにムラがあるのは手打ちの証拠でしょう。

お店の方に蕎麦粉について質問してみると、お店では製粉業者から袋詰めで国産蕎麦粉を購入し、つなぎを入れてお店の打ち場で「二八蕎麦」を打っているとか。打ち場をガラス越しに覗くと、のし板、のし棒が3本、鉢などが見えます。さらに、製粉業者から納入された袋から蕎麦粉の必要量をボウルに入れてあり、これから打つような雰囲気が漂っています。想像するに、お昼の営業後に、夜の営業に向けて蕎麦を打たれるのでしょう。

お蕎麦は細麺で、コシがあり、そのまま口に入れて噛みしめると、口の中に蕎麦の甘さが広がります。辛汁は、鰹の風味がきいた甘口で、薄口です。辛汁に麺をつけて口に入れると、細麺は辛汁とよく絡みあって、蕎麦の甘みと鰹の風味の得も言われない美味しさを醸し出します。とても美味しい。

お店のテーブル数は9セットありますが、ひっきりなしに来客があり、前のお客さんが席を立つと瞬く間に次のお客さんでテーブルが埋まります。お店では、1テーブルに1組のお客さんを割り当てているため、見知らぬお客さん同士の相席はありません。一人で来店した方にも1テーブルが割り当てられていましたし、家族4人で来店した方にも1テーブルが割り当てられています。来店した仲間同士で、楽しくお蕎麦を楽しむことができます。

天ぷらは、「揚立て揚出し」のメニューの注着に偽りはなく、美味しく揚っています。最後に、蕎麦湯が運ばれてきます。甘口で薄口の辛汁に入れて飲むと、ちょうど鰹のだしがきいたお汁を頂くような美味しさがあります。

このお蕎麦屋さんは、「蕎麦切会会員」だそうで、店内に「蕎麦切会々員之証」という木彫り看板が掲げられています。お店では、お蕎麦以外にも、手打ちうどんに力を入れており、特に「笹切りうどん」が名物とか。古くから地元で愛されているお蕎麦屋さんです。

(レポート提出/Lysine)

【 店 名 】 篠宮

【 読 み (ひらがな)】 しのみや

【 店の電話番号 】042-377-3350

【 住 所 】東京都稲城市大丸140-39

【 アクセス 】JR南武線稲城長沼駅 車で5分

【 営業時間 】11:00~14:30、17:00~20:00(夜は、火曜休業)

【 定 休 日 】水曜

【ひとり分の平均的な予算】昼 1,000円~2,000円  夜 1,000円~2,000円

【 予 約 】可

【クレジットカード】不可

【 個 室 】無

【 席 数 】 39席

【駐 車 場】 8台

【 煙 草 】不可

【アルコール】有

【店のホームページ】無

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/PBwQGAWLbXheZjFP6

 

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