そば処 ちく千 (大阪府堺市) 堺商人の胃袋を支える知る人ぞ知る地元の人気店

大阪府のおいしいそば屋

堺のこの地域は歴史も古く千利休や与謝野晶子のお膝元です。

伝統産業も大変多く地元の伝統産業を支える職人さんたちや、出入りの多い町でもあるので仕事で訪れた技術者さんや、歓楽街も近いので夜の続きでお昼からビールとお蕎麦で楽しまれている様々な人間模様も見られる小さいながらも地元では知る人ぞ知る大人気店です。

超有名店が大通りに有って、そちらはこちらのお店の大元だと言われ堺市民ならほとんどが知っているその名店ですが、今回紹介のお店は超有名店のご兄弟が継いでおられると聞いているのでこちらはその暖簾分け店という事で屋号もお勧めのお蕎麦も似ております。(➡大元店もまたレポート提出予定です)

伝統産業と歓楽街、職人さん、数多くのお寺、大手企業の視点も多く、数々の歴史的文化財や学校、観光スポット、交通手段も沢山の大阪市に次ぐ町、堺市の中心地です。


そんな町の賑やかな場所を少し入った住宅が密集するエリアに昔から姿を変えず佇む小さなお蕎麦屋さんは外を通っていても中にたくさんの人が食べていることが分からないくらいひっそりとして見えますが、13時過ぎに伺っても毎回ほぼ満席で入れ替わり立ち替わり地元の常連さんや飲み屋街の帰りと思しきお連れ様、定年を過ぎたと思われるご夫婦がご一緒に、場所柄お昼は仕事に立ち寄られた職人さんや来客などと一緒に、または一人でふらっと立ち寄られるお店です。

どちらかというと男性が多い印象、女性はお連れさんと、私は子供の頃に数度、更に20年くらい前にも伺ったことが有ったのですが今回私は一人で行きました。会社も多いのでお昼休憩が終わるころに伺ったのに私が座る席以外は満席でしたが、外からは人がいるように見えなかったのでビックリしました。
ビールとお蕎麦を楽しむ人、店の方とお話しながら色々注文している人がみんなとっても楽しそうで地元で密着して愛されている感じが伝わります。

お店はご主人70代くらいの方と息子さんと思われる方で営まれどちらもとても優しくにこやかで癒されます。お店も狭いながら清潔にされておりカウンター12席のみですが見晴らしも良くお蕎麦が茹でられている状況が席によっては見えます。

カウンターの上には割りばし、七味、胡椒、爪楊枝が置かれ、もう一段高いカウンターにはティッシュペーパーと保存容器に入ったかつお節に出汁か出汁醤油をかけたものが点々と置かれており、皆さんそれを勝手にご飯にかけて召し上がっていました。人によってはビールのアテに・・・出汁ガラで作られている印象ですがとても嬉しいサービスです。

そんな小さなお店にテレビ??と思うようなモニターが有り見ているとお店の外の風景を角度を変えて撮影されているモニターでした。何のために有るのかは分かりませんでしたがひょっとしたら路駐をされている方や来客のタイミングを見られるためなのかも知れません。

お蕎麦は看板の【せいろそば】1斤半を注文しました。私より前に入られた方もいらっしゃったりで10分ちょっと待ちました。

先にお椀に割り入れられた生卵、葱、ワサビ出てきます。そしてせいろそばが出来上がる少し前に熱々の出汁がとっくりに入って出てきますので『そろそろそばが出てくるな・・・』という事が分かります。卵は溶いて出汁を入れて待つ・・と言うのが定番だと思います。
一度茹でるか蒸された(この辺りは私の角度から見えず)蕎麦を一度ざるに取りその後水で締めて、提供するまでに大きな釜に一度入れて温めたものをせいろに乗せて直ぐに提供されます。見た目は更科風の白いお蕎麦。堺の熱盛りせいろそばは有名なのでこの手の温かい蕎麦は食べ慣れていますが、初めて見た方はちょっとビックリするかもしれない柔らかさを見た目からも感じるお蕎麦の登場です。

お蕎麦は大きな釜で温めて直ぐに乗せられるので湯気がワンサカ出ている状態です。見ていると徐々に表面が乾燥してくるのも分かります。香りは強くなくそのまま食べても噛み応えは無い分甘味を感じたりするまでに口から無くなるくらい柔らかめの熱盛り蕎麦。湯気とそばの柔らかい食感にホンワカした気持ちになれます。お蕎麦の風味も強く感じる事はありません。チョット敷居の高く感じる事もある蕎麦ですが本当に庶民を優しく包んでくれる優しさが有ります。


既に椀に卵が入っているので出汁のみの味を確認できませんでしたがお蕎麦と合わせると甘みがあり大阪人向け。塩辛さはなくまさにご主人と息子さんのように優しいお味です。せっかくなので塩が無いので例のかつお節をかけてお蕎麦を頂いてみましたがとても美味しくいただけました。

食べ始めは柔らかく喉ごしもお年寄りやお子様にもとても良いと思う加減ですが、食べるのが遅い私にとっては徐々に乾いて行くのが分かり更に乾くにつれてやはり切れやすく食感もパサついてくるのが分かります。そして食感からも繋ぎに小麦や何か他のものも使われている感じですが確認はできませんでした。こちらの温かいせいろそばは早目に食べれる男性の方がお得に食べられそうです。

常連客の皆さんは勝手にとろろご飯を作られていたり(メニューを組み合わせて)またはご飯の量を細かく注文されたり、その他『~に~を付けて欲しい・・』などほぼ5割以上の人が自分だけのオリジナルのような注文をされており柔軟に対応されているのも小さな町のお蕎麦屋さんのほのぼのした景色で楽しく拝見してました。リピーターさんが多いのもうなずける居心地の良いお店です。

お蕎麦の食べるスピードを見てくれていてそば湯を提供してくれますがこれも急須に入れられてきて可愛いです!

そば湯はサラッとしているけど乳白色。そば湯とそばつゆの相性が良くとても美味しくいただけます。

支払を済ませ出て行こうとすると、まだお客様がいらっしゃるのに出入り口の角度でにこやかにきっちり頭を下げて『ありがとうございました!!』とお二人揃ってご挨拶頂けるのもとても気持ちよく、また色んな職種の色んな環境にいらっしゃる男性たちに交じってお蕎麦を食べに来たいな・・・と思わせてもらえるおもてなしの心を感じました。

✦注意として最近には珍しく喫煙OKでした。吸われている方もいらっしゃいました。(日頃は気になる煙ですが何故か喫煙の方に挟まれていましたが気になりませんでした)

(レポート提出/Megumi . K

【 店名 】そば処 ちく千

【 読み 】そばどころ ちくせん

【 店の電話番号 】072-222-5646

【 住 所 】大阪府堺市堺区戎之町4丁2-3

【 アクセス 】南海高野線堺東駅 徒歩10分 南海本線堺駅 徒歩13~15分
阪堺電気鉄道 花田口駅徒歩7~8分
阪堺電気鉄道 大小路駅徒歩7~8分
堺シャトルバス(堺駅・堺東駅から)大寺北門山之口前より
徒歩3分

【 営業時間 】昼11時10分~19時半

【 定 休 日 】日・祝

【ひとり分の平均的な予算】メニュー写真参照 500円~

【 予 約 】予約不明ですが多分不可。

【クレジットカード】不可

【 個 室 】 なし

【 席 数 】 カウンター12席

【駐 車 場】 なし

【 煙 草 】 喫煙可

【アルコール】 ビール

【店のホームページ】https://tabelog.com/osaka/A2705/A270501/27023943/

どんごろやす
蕎麦 降松(くだまつ) (山口県下松市) 小山の中にある古民家改装の蕎麦屋

下松市東部の山あいにある、古民家を改装した今年ちょうど開業十年になる蕎麦屋さんです。国道2号線やJR …

のほほんと。
蕎麦割烹 黒帯(愛知県名古屋市) 十割そばと二八蕎麦の食べ比べ

ラストオーダー30分前の13:30頃に店舗に到着。店内は満席で、前に3組のお客様が待っている状態でし …

ルーモス
蕎麦割烹 黒帯(愛知県名古屋市)伝説の蕎麦職人の味を受け継いだ蕎麦割烹「黒帯」で希少種「幻の蕎麦」をいただく

以前、鶴舞店へ伺った「蕎麦割烹黒帯」さん。特徴ある蕎麦をもう一度食べてみたいと、今回天白本店へ伺いま …