そば司 理(大阪府守口市)北河内のベットタウンで愛される十割蕎麦屋
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北河内のベットタウンである守口市、百貨店やホテルなども有り便利な立地でありながらディープな大阪を感じる地域でもある駅近で、ビジネスマンや地元民に愛される人気の十割蕎麦屋さんは京阪の線路沿いに店舗があり初めて訪れる方でも分かり易い立地です。お昼は予約不可のため、オープン前から数名が並んでいます。間口は広いのですが入り口は小さ目で、行列が出来るとき用に順番待ちをする際の記名台もセットされていました。
入り口を入ると間口分の長さの店舗で正面から見て奥は厨房となっており、間口から想像するほど大きなお店ではありませんが、お蕎麦屋さんらしく、そば猪口や徳利、お酒を飲むグラスのようなものがインテリアとして並べられ、達筆に書道で描かれた文字も目立つ落ち着いた雰囲気の店内です。
入り口直ぐに小さ目のカウンター席、奥にテーブル席が数個有り、隣合わせのテーブルとの差は、ある程度保たれています。
直ぐにメニューを持ってきてくださるのですが、初回伺うと少し理解できない説明と内容で(説明が早いので余り理解できず)どちらにしてもシンプルな『もりそば』を注文しました。トッピングが出来るとのことだったので(とろろ、おろし、めかぶ、なめ茸、揚げ玉 それぞれ200円)の中で、おろしをチョイスしました。メニューも、どのようなものがランチで頂けるのかゆっくり拝見したかったのですが、注文後は持っていかれたので観察できませんでした。テーブルには七味が置かれていて、よく冷えた蕎麦茶と温かく清潔な白いフキンが運ばれてきました。
待ち時間は10分ほどですが、小さい店内にはオープンから切れることなくお客さんが来店され一瞬で満席になりました。
ご近所さんや常連さんはそのことを良くご存じなので並ばれるのだと思います。
お蕎麦が運ばれる前に美しい光沢の折敷に出汁の入っていないそば猪口、その上の小皿にキラキラと輝くネギの輪切り(白い部分)ワサビが載せられ、更に小さい容器に塩と白ごま、徳利には冷たい出汁が入り、炭の箸置きに割りばしが添えられて運ばれてきました。その後、器に入った『おろし』には貝割れ大根が少し乗って別で運ばれて直ぐ、そばがとりあえず1枚届きます。実はこちらのランチは2枚とプラス無料で後1枚のお蕎麦が付くらしく、合計3枚の蕎麦が同じ値段で頂けるとのことでした。初めに説明してくださったようですが、店内をキョロキョロ見ている間だったので記憶に残らずで食べながらびっくりしておりました。
お蕎麦は透明感もあり、爽やかな緑や白、少しオレンジがかったような粒粒が見た目にに直ぐにわかる、艶やかでエッジのしっかりした細目の麺です。
壁にも一面に書かれている【まずは塩で】の文字通り定員さんに『一口目は塩で召し上がってください』と言われます。折敷に乗ってきたサラサラの(多分焼き塩)を蕎麦に直接パラパラと振りかけていただきました。
口当たり、食感、風味は見た目の想像通りのものでとても香りがよく、初夏のような爽やかな蕎麦の香りが口と鼻腔に広がります。これは全部お塩で食べたいな~と思わせる蕎麦。ただ、3枚いただけるのが分かったので1枚目は迷うことなく全部塩で頂きました。最後まで瑞々しさとエッジを失うことなく少し弾力も感じるしっかりとした噛み応えのある蕎麦は、あっという間に食べ終わりました。2枚目は1枚目に手を付けた頃に、直ぐに運ばれてきました。
2枚目はせっかくなので出汁で頂くことにしましたが、まだまだ塩で食べ続けたい気分!そばつゆはクリアな色目で甘めでありながらも、あっさりとしたカツオの風味も感じるお味で爽やかな蕎麦の風味とも相性がよく感じられました。
どっぷりと汁に付けても辛すぎない丁度良い塩梅です。蕎麦は2枚目最後の方になると、やはり1枚目を食べているときのエッジが少しずつ失われつつあるのを感じつつも、その変化はほんの少しで相当意識しないと気づかないくらいのものでした。2枚目までは一切食べる速度も変わることなく、味の変化による満足感と3枚目が来るという期待感。まだまだ食べられるんだ!!と思うと、もう少しトッピングを頼んでおいても良かったな?と思いました。3枚目は2枚目を食べている途中に運ばれ、この時間差もやはり嬉しいポイントでした。一度に3枚来てしまうと食べるのが遅めの私はちょっと焦ってしまうと思うのですが、上の蕎麦の水気が下に移ることも無く、最後までいわゆる劣化のようなものを強く感じることなく食べることができます。いよいよ、最終はおろしを入れてのスペシャル蕎麦として味わいました。
おろしは時として私には辛すぎて蕎麦の風味も何もかも分からなくなるほど口の中がおろしの辛味に支配されることが有るですが、こちらのおろしの辛味は辛すぎず、蕎麦の風味を邪魔することなく良いバランスで最後まで頂くことが出来ました。我ながら最高な順番で食べたという感じです。3枚食べれるかな~??と不安に思っていた自分がおかしいくらい、一気に美味しく全部をペロリと平らげることが出来ましたが、さすがに満腹感はあり、これ以上は無理だという感じです。
そば湯は透明感があり、お味自体は風味も薄く、わざわざそば湯の為にそば粉を溶いてを作っているのでは無い・・・と言うあっさりした印象でした。
店内はもちろん常に満席、店内で待たれている方もいらっしゃり当然ゆっくりする雰囲気ではないので食べ終わると直ぐに会計に向かいます。壁には『かえし 西味・東味 販売中』と書かれていて、関西と関東のお味の『かえし』を購入できそうで、後ろ髪をひかれる思いで店を後にしました。
会計時、3枚のもりそばにトッピングも付けたのに、一人1000円(税込み)だったで衝撃を受けました。聞き直しましたがお昼は3枚800円とのことで、トッピングを何も付けなければ3枚800円で頂けるのです!
しっかりと、拘りと蕎麦の風味も感じ、ランチ時の忙しい時間帯にもかかわらず時間差で提供してくださる十割蕎麦の値段と質に良い意味で愕然としました!!地元の方や常連さんに愛される意味がよく分かる素晴らしいお蕎麦屋さんでした。コロナ禍で夜の営業は通常とは変わっているようでしたが、本来はお酒を楽しみながらゆっくりと夜の時間も楽しめるお蕎麦屋さんのようです。自宅から2時間ほどかかる距離でしたが、次回はしっかりとメニューを見て、今回とは違うお蕎麦を楽しみたいと思います。
ホールの定員さんは想像ですが、厨房にいらっしゃる方の奥様っぽくて、元気でテキパキとされていらっしゃいました。
大阪(関西)には余り蕎麦の文化が無いと良く言われたりしますが、小さな町にこんなに愛され拘って美味しいお蕎麦を出されているお店があると知れたこともとても嬉しい体験でした。
お店の雰囲気も、拘りも、しつらいも、お蕎麦もお値段も全てがプライスレスなお店。帰ってから瞬時に撮影したメニューを見返し、温かいお蕎麦なども有ったことを知り、それらも食べて見たいと思いました・・・・が、やっぱり【もりそば3枚】800円の魅力に負けてしましそうですね!
だって、石臼自家製挽きの粉に十割、挽きたて、打ちたて、湯がきたてなのですよ~。素晴らしい守口市のお蕎麦屋さんでした。
(レポート提出/Megumi.K)
【 店 名 】そば司 理
【 読 み (ひらがな)】そばつかさ ことはり
【 店の電話番号 】06-4980-1835
【 住 所 】守口市寺内町1-8-8
【 アクセス 】京阪電車 守口市駅(西出口) 徒歩3~5分
【 営業時間 】11:30~14:30(ラストーオーダー)
平日 18:00~22:30(ラストオーダー)
日曜18:00~21:00 (ラストオーダー)
(但し、コロナ禍は短縮営業)
【 定 休 日 】月曜日
【ひとり分の平均的な予算】800円~
【 予 約 】夜のみ可能
【クレジットカード】不可
【 個 室 】なし
【 席 数 】カウンター4~5名席 ・テーブル 4名席×3 テーブル2名席×1
【駐 車 場】 無
【 煙 草 】不可
【アルコール】有
【店のホームページ】無