石挽き手打ち蕎麦 地酒 木曽路(福岡県福岡市)蕎麦鑑定士が打つこだわりの蕎麦 

福岡県のおいしいそば屋

住宅街を入ったところにある落ち着いた雰囲気の店構え。きれいに敷き詰められた石の玄関は、ちょっとした高級な料亭を思わせる。

店を入ると、真ん中に相席可能な大きなテーブルがあり、両側にテーブル席、奥には個室があるようだった。厨房は奥にあるようで客席からは見えない。

テーブルの上には、黄緑がかった蕎麦の実が瓶に入って置かれていた。この蕎麦の実が割と大きく色も良いため、どんな蕎麦が出されるのか期待値が高まる。客は平日のランチタイムを少し過ぎた時間帯だったからか、会社員と思われる男性客2名のみだった。

ランチメニューは丼ものとそばのセットがあり、そば単品に丼ものハーフサイズか、丼もの単品にそばハーフサイズかを選択できるようになっていた。「プレミアムランチ」はせいろと天ぷら盛り合わせ、サラダ、甘味のセットで3,270円と大変魅力的だったが、要予約と書かれていたため断念。

気温の高い日だったため、あっさりとしたせいろを単品で注文。

夜は「プレミアムディナー」と言って、予約すればコース料理を楽しめるようだった。出汁巻き玉子やそば味噌のほか、酒の肴になりそうな一品料理も多かった。また、店名に「地酒」とある通り、日本酒の種類が多数あった。

女性店員と目が合うとすぐに注文を受けてもらえた。食事を待っている間、少し額にかいた汗を拭っていると暑そうに見えたのか女性店員がお冷を「よかったらどうぞ」と置いてくださり、心遣いに感謝。

やがて注文したせいろが運ばれてきた。「今日の蕎麦は福岡県うきは市です」とのこと。福岡県内の蕎麦を使っているのは珍しいことではないだろうか。実際、食べてみるのは初めてだった。

まず、一口目は何もつけずに味わってみる。蕎麦の香りが口に広がり鼻に抜ける。蕎麦の粒々が見え、なめらかでやや細め、粘り気はなくのどごしが良い。二口目からはつゆにつけて味わう。福岡県民は甘めの味を好む傾向があるが、どちらかというとこちらのつゆは東よりのやや辛口の味付けだ。三口目からは薬味の白ネギとわさびを入れてみる。ややピリッとした味わいになり、箸が進む。しかし、薬味のわさびは本わさびではなく、粉をまぜたようなものに感じた。それでも、蕎麦の量は他店よりも多めに感じたし、税抜価格750円と量を考えると納得できる。

食べ終わるころに蕎麦湯がタイミングよく運ばれ、接客は概ね感じがよい。蕎麦湯は濃過ぎずちょうど良いあんばいで、つゆの味を最後まで楽しむことが出来た。

自分のテーブルに運ばれた蕎麦猪口と蕎麦湯のポットは、ややポップな色使いのセットだったが、別のテーブルを見ると、また異なった落ち着いた色の器だったため、食器にも店のこだわりや遊びが感じられた。

蕎麦鑑定士の資格を持つ二代目店主が直接石臼で挽いた蕎麦を楽しむことができる点もさることながら、その日によって異なる産地の蕎麦を出してくれるのも、訪れる楽しみになりそうだ。時々訪れ、季節ごとなどに産地の異なる蕎麦を味わい、味の違いを感じてみたい。

(レポート提出/もがみ)

【 店 名 】石挽き手打ち蕎麦 地酒 木曽路

【 読 み (ひらがな)】いしびきてうちそば じざけ きそじ

【 店の電話番号 】092-712-8253

【 住 所 】福岡県福岡市中央区荒戸1-10-13

【 アクセス 】地下鉄大濠公園駅から徒歩8分

【 営業時間 】平日・土曜 11:00~15:00/17:30~21:30

祝祭日 11:30~15:00/17:30~21:00

【 定 休 日 】日曜

【ひとり分の平均的な予算】昼 1,000~1,999円   夜 3,000~3,999円

【 予 約 】可

【クレジットカード】不可、PayPay可

【 個 室 】半個室 カウンター4席、4名テーブル×2

【 席 数 】約40席

【駐 車 場】 6台

【 煙 草 】禁煙

【アルコール】日本酒、焼酎、ワイン

【店のホームページ】http://soba-kisoji/jp/

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/VkYf2UQRebiUEJ8j9

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