手打ち蕎麦いとう(宮城県柴田町)柴田産雨乞いの柚子添え「鴨せいろ」

東北地方のおいしいそば屋

白石方面の国道4号線を通るたびに、事務所のような建物に大きな「手打ちそば」の看板が目立つ蕎麦屋があります。時間帯のせいか、そばやの名前がなく”のれん”が出ていません。県内の雑誌に紹介されているこの辺りの蕎麦屋なのか、入りにくいかな?と思いながら気になっていました。


今回は、柴田町の雨乞いの柚子祭りに行く予定なので、ぜひお昼はこの蕎麦屋に行こうとネットで調べたところ、やはり”その”蕎麦屋でしたので、行くことにしました。

柚子祭りは「太陽の村」という山の上で、晴れていても少し雪がちらつく寒い天候でした。
柚子をゲットしてから、早く温かい蕎麦を食べようと、その蕎麦屋の駐車場に入りましたが、開店前で少し待ちました。

時間になるとお店の中から奥さんが”のれん”を掲げ、「手打ち蕎麦いとう」と、初めて蕎麦屋の名前を見ました。ご夫婦で経営されているようで、明るく広い店内です。


品書きを見ると、当店の蕎麦は石臼挽きぐるみ(幌加内産)の蕎麦粉に、石臼手挽き粉を配合した本格手打ち十割そばです。

そばつゆには、枕崎産の鰹枯れ節、宗田枯れ節、鯖枯れ節を使用。昆布は日高天然昆布、醤油は銚子産。柴田町でこんなに本格的な手打ちそばが味わえるとは驚きでした。

どれも魅力的なメニューでしたが、柴田町から近い角田市の角田野田鴨、先ほど行った柴田産雨乞いの柚子添えとあった「鴨せいろ」を頼みました。

地場産をふんだんに使った1,400円と豪華な内容です。蕎麦茶を飲みながらしばし待ちました。(入口のメニューボードには、当店は提供までに時間がかかります。ご理解した上で入店していだだきますようと注意書きがあります。)

蕎麦が運ばれてくると、盛りの良い蕎麦に、つけ汁の器も大きく豪勢です。他に漬物と玉子焼きまで付いて色鮮やかです。

つけ汁には大きなネギが入り、私は甘さがあるネギだよ~と主張してるようです。鴨肉の出汁がすごく出ているのが、まだ蕎麦を付けなくてもわかります。これは確実に美味しいはずだと、ほっぺたが落ちそうです。

体も温まり、さらにこの鴨せいろで美味しく温まろうと高ぶりました。

まず蕎麦をそのままで一口。。。十割ですがこしがあり、ボソボソ感はなく風味があります。色が黒っぽく山形の板蕎麦のようです。

いよいよつけ汁に投入し、蕎麦を絡めて食べると、何て濃厚な鴨汁の油とマッチすることか!主張していたネギは思った通りの甘さで、肉厚の鴨肉とネギの調和が実にいいです。

そして柴田産雨乞いの柚子をお好みで。雨乞いの柚子は市場に出回らないブランド柚子で、柚子祭りか柚子農家さんに出向いて手に入るものです。柚子と蕎麦が意外でした。
擦った柚子を、十割蕎麦に付けて食べる発想がすごいと。

柚子の酸味と蕎麦の風味は、どちらも負けないという不思議さがありました。
それは両者の良さがしっかりあるという証明でもあります。

このつけ汁で蕎麦湯を飲んで二度楽しめると顔が緩む至福の時間でした。すっかり体もぽかぽかになり、鴨せいろはこんなに美味しいものだとすっかりファンになりました。

寒い冬は、鴨せいろをいかがでしょうか?

(レポート提出/28sobayu)

【 店 名 】手打ち蕎麦いとう(宮城県柴田町)

【 読 み 】てうちそば いとう

【 電話番号 】0224-58-2008

【 住 所 】〒989-1622 宮城県柴田郡柴田町西船迫1-1-8

【 アクセス 】船岡(宮城県)駅出口から徒歩約15分

【 営業時間 】月~木曜、土・日曜 11:00〜15:00 / 17:30〜20:00
金曜 11:00~14:00
昼はそばがなくなり次第終了。夜は丼と定食のみ提供

【 定 休 日 】不定休

【ひとり分の平均的な予算】

【 予 約 】

【クレジットカード】現金

【 個 室 】なし

【 席 数 】37席

【駐 車 場】有

【 煙 草 】喫煙席無

【アルコール】有

【店のホームページ】 https://ja-jp.facebook.com/teuchisoba.itou/

【地図にリンク】https://goo.gl/maps/mgDMAkS8c2zXa2vz7

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