手打ちそば・うどん徳一 (福島県会津若松市) 手打ちそば・うどん~地場産のこだわり
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夏休みが終わる頃、夏風邪を引き寝込んでしまった。会津に行って蕎麦道具を買い、蕎麦屋に寄るプランを練っていたのに。。。
4日間寝込み、何とか熱が下がった。まだ鼻声状態だったが、蕎麦道具を欲しいと思った時に買わないと、気持ちも覚めてしまいそうで、高速バスに乗って行こうと決断した。幸い晴れた夏休み最終日。高速バスは冷房が効いて快適である。
下調べした蕎麦道具屋さんの資料を何度も見ては、楽しくて仕方がない。蕎麦屋さんは、蕎麦道具屋さんに紹介してもらう予定。
予定通り会津駅に到着した。蕎麦道具屋さんに巡回バスの確認電話をしたら、親切にも「お迎えに行きますよ!」待ち時間、駅のお土産売り場を下見したかったので、バスで行くことを伝える。売店で、日本初の蕎麦の日本酒を発見!素晴らしいことである。帰りに買おう。
可愛らしい巡回バスが来たので、飯森山まで向かう。皆さんご存知白虎隊で有名な場所である。通過中、蕎麦屋の看板があちこちに見られる。以前観光できた時は、会津は十割蕎麦がメインで驚いた。
しかも開店前に町を散策した時、居酒屋にガラス張りの蕎麦打ち場があり見学でき、親爺さんが打っていた。感動してしまい、夜に一杯に飲んで〆に手打ち蕎麦を食べてきた。あの打ち立ては美味しかったなぁ。
さて、飯森山に到着した。さすがに盆地だけあり暑い。日傘をさした。観光案内所に蕎麦道具屋さんのルートを尋ね、言われるままに行くと看板やのぼりが見えてきて、すぐわかった。ついに来たーとテンションが上がり、思わず写メを撮る。
ショールームとあったが、どちらかかわらずウロウロしていたら、ご家族の方がきて案内してくれた。
色々お話や相談しながら購入物が決まり、お昼になってしまった。
お店の若社長から「お昼はお蕎麦屋さんに行くんですか?」と聞かれ、お薦めがあればと紹介をお願いした。観光客用の蕎麦屋さん小冊子があり、いただいてきた。しかも親切に、目的のお蕎麦屋さんまで送ってくれたので、助かった。暑いなか歩く距離ではなかった。
お店は蕎麦とうどんを出す「徳一」。中に入ると開店したばかりで、まださほど混雑してなかった。
入口すぐに蕎麦打ち場があり、見て驚いた!私が憧れていた、今は幻の麺棒が展示されていたのだ。
野球のイチロー選手のバットを手掛けた職人さんが作った麺棒だった。今は引退されもう販売終了し入手できない。見れただけでも貴重である。
座席に通され、一人ゆったり座れた。色々なお客さんが来店してるようで、有名なボクシングチャンピオンの方の写真やサインが飾られている。店内は広く明るい。活気がありスタッフは生き生きしている。
メニューを見て豊富な品数に驚く。うどんもあるので、目移りしてしまうが、もちろん注文は蕎麦。いつもながら初来店はセットの天せいろを頼む。待つ間、じっくり写真や麺棒を見たりしていた。蕎麦前はお酒やつまみだけではない。お店ならではの装飾品が必ずあり、「鑑賞」する時間も蕎麦前だと言えよう。
徳一さんでは、提供するうどん、そば、つゆ、お米の産地など詳細をきちんと表示し案内している。大変感心した。お客様により確実に美味しいものを出したい気持ちが伝わってくる。お客さんが混み始め、相席になってきた。
では、詳細を交えて食味体験をお伝えしよう。天せいろが届いた。この瞬間がたまらない。私と蕎麦の時間が始まるのだ。
そばつゆを一口。スッキリと安定した味わいで、だしはブレンドがより美味しいと感じた。つゆは、本鰹、宗田鰹、鯖節、日高昆布、干し椎茸、アルカリ水を使用している。
蕎麦をストレートに一口。江戸流蕎麦打ちで、蕎麦粉は石臼会津産「会津のかおり」二八の配合。新蕎麦の時期は九一になる。色は黒っぽく、星は少なめだが、会津のかおりは男性的だ。力強くしっかりとした風味である。
薬味を入れなくてもつゆの辛さは、蕎麦を引き立てているが、今回は辛味大根に注目。会津のアザギ大根で、初めて食べる。これがまた蕎麦つゆに入れて、蕎麦をすすると、つゆの辛さと大根の相乗効果で、舌が刺激され(脳なのかも?)とめどもなく続けて食べたくなる。すっかり辛味大根にはまってしまった。
天婦羅は海老、福島産の野菜でピーマン、茄子、しし唐、大葉を中心に高くスマートに盛られている。そば粉だけでなく、豊富な野菜も地場産を使用し、郷土愛が伝わる。自家製の漬物付も嬉しい。
天つゆがあり、天婦羅にゆっくり染みていき、サクサク感の余韻が残る。大根おろしは、つゆだけでなく天つゆにもちょっぴり入れて楽しむ。何とも天婦羅と蕎麦は、本当に合うものだと、この組み合わせを考えた職人に感謝するばかりだ。
大きめの湯桶に蕎麦湯が運ばれてきた。たっぷり入ってクリーミーだ。フランス料理のフルコースのように、蕎麦もまたフルコースの世界だと思う。外気は大変暑くても、蕎麦湯は季節を問わず「ほっこり」させてくれるものだ。
会計を済ませ、スタッフの方にバットの話を聞いた。職人さんは引退後、何と滋賀県で蕎麦屋をしているとのこと。いとこがいるので、ぜひ来店したいと思った。蕎麦のつながりは不思議だ。そして会津の温かい人柄も知ったバス旅だった。
(レポート提出/28sobayu)
【 店 名 】手打ちそば・うどん徳一
【 読 み (ひらがな)】てうちそば・うどん とくいち
【 店の電話番号 】0242-28-5681
【 住 所 】福島県会津若松市東千石1-5-17
【 アクセス 】周遊バス「あかべぇ・ハイカラさん」
A7/H34 和田停留所から、徒歩6分
JR会津若松駅から 2.4km(徒歩35分)
会津若松駅から2,007m
【 営業時間 】111:30~15:00 17:00~20:30
【 定 休 日 】毎週月曜日
【ひとり分の平均的な予算】 1,000~2,000円
【 予 約 】貸切OK
【クレジットカード】不可
【 個 室 】無
【 席 数 】(テーブル席、小上り席あり。全50席前後)
【駐 車 場】16台
【 煙 草 】完全禁煙
【アルコール】地酒
【店のホームページ】http://aizu-tokuichi.com/
【地図にリンク】https://goo.gl/maps/dqPaPVNPjihSFuGc6