おいしいそばつゆ大賞2023、日本一の蕎麦つゆを発表します/日本蕎麦保存会
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おいしいそばつゆ大賞2023
-20人の蕎麦のソムリエが選んだ、日本一のそばつゆ(麺つゆ)を発表します-
日本蕎麦保存会の片山虎之介です。
「おいしいそばつゆ大賞2023」のランキングが決定しました。
東京・築地で審査会を開き、日本全国から集まってくださった20人の蕎麦のソムリエの皆さんに、実食して採点していただきました。
市販のそばつゆは、ネット上で人気があるように見えても、買って、食べてみないと、おいしいかどうかがわかりません。お店に行く前に、この「おいしいそばつゆ大賞」の解説をチェックして、商品を選んでください。20人の蕎麦のソムリエと私の感想を統合したものです。
⬇︎東京・築地の会場で、手打ちそばと、そばつゆを実食して、20人の蕎麦のソムリエが採点、審査しました。
【そばつゆを使いこなす3つのポイント】
1、辛口の製品を買うことが大切。甘口の製品だと、甘過ぎると感じても、甘さを抜くことができない。辛口なら煮物の味付けに使うにしても、砂糖、みりんなどを使って、甘さは後から加えられる。
2、保存性は希釈(水で薄める)タイプの方が優れている。ストレートタイプは使い切る必要があり、余ったら無駄になる。
3、温かいそばの汁として使う場合、麺の状態により、希釈する濃さを変えるのが美味しく食べるコツ。麺が太いときは濃いめに、細いときは薄めに作る。作った汁を、汁だけ飲んで味見したとき、少し濃すぎるかなと思うぐらいが、ちょうど良い。
⬇︎温かいそばとして食べたときの味も、大切なポイントです。
《おいしいそばつゆ大賞2023》
ここ二、三年の間に、市販のそばつゆの味はレベルアップしています。そば好きの私たちにとって、嬉しい時代がやってきました。
それでも、まだ、スーパーなどで販売されている商品には、甘過ぎるそばつゆを見かけます。
旨味が多いのに、くどさがなくて、甘過ぎず、切れの良い汁が、そばには最適です。
そんなそばつゆが、この中に、あります。
★以下の商品価格はショップにより、または販売形態や時期により変動するため、購入の際にご確認ください。2023年4月16日の参考価格です。
第10位
つゆ特級
オンライン価格 400ml 470円 (税込)
(株)桃屋
大手メーカー桃屋が、醤油と砂糖、厚削りの鰹節、みりんという、そばつゆの基本の材料を使って作ったそばつゆで、化学調味料無添加とうたっています。食塩相当量が100mlあたり6.4gに対して、炭水化物が13.7gで、2倍の量が入っています。実食した感想は、数字そのままの甘口で、さらしなそばや、うどんに合うと思われます。
温かいそばの汁にしても、甘口の印象は変わらず、甘口の汁がお好きな方に、おすすめします。
⬇︎「特級つゆ」で作った温かいそば。甘口のかけそばは、そばに慣れていないお子さんに好まれるかもしれません。
⬇︎「特級つゆ」が買える、アマゾン、楽天などの売り場にリンクします
第9位
有機つゆの素
希望小売価格 300ml 461円(税込)
(株)にんべん
大手鰹節メーカーの「にんべん」が、化学合成の農薬や肥料を使わずに育てた有機原料を、95%以上使って作った、そばつゆです。かなり甘味が強く、食塩相当量が100mlあたり10.9gであるのに対して、炭水化物は25.9g入っています。実食しても、その感じが明確にわかる、甘口のそばつゆです。
温かいそばの汁として使った場合、この甘さが生かされるようで、好ましい汁になりました。
⬇︎「有機つゆの素」で作った温かいそば。温かい汁の方が評価は高くなりました。
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第8位
味名人 そばつゆ
アマゾン参考価格 1.8L 1,089円 (税込)
ヒゲタ醤油(株)
そば屋さんなら誰でも知っている、ヒゲタ醤油の超特選醤油「そば膳」をベースに作ったそばつゆ。パッケージには濃厚調味料とうたってあり、天つゆや丼のタレ、煮物、なべ物、すき焼きなど、幅広い料理に流用できるようです。食塩相当量は、100mlあたり15.3g。炭水化物は29g。煮物などに使いやすい甘口だと言えます。
温かいそばの汁としては、軽い味わいで、一般的に好まれる味という印象です。
⬇︎「味名人そばつゆ」で作った温かいそば。万人に好かれる、かけそばになります。
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第7位
一本釣り鰹 黒つゆ
参考価格 1L 1,674円 (税込)
ヤマサ醤油(株)/(株)千代の一番
大手の醤油メーカー「ヤマサ」が、丸大豆醤油をベースに、日本近海で一本釣りした鰹を使った鰹節と、二年熟成させたみりんを合わせて開発したそばつゆです。出汁のメーカーとして知られる(株)千代の一番とともに共同開発したとうたっています。
多種多彩な材料を使っていて、鰹節、鰹節粉末、酵母エキス、宗田鰹節粉末、鰹エキス、うるめ鰯粉末、かたくち鰯粉末、昆布粉末、鯖節粉末、椎茸粉末など、力を入れて開発したことがうかがえます。それだけに旨味は強く、強い個性のそばにも合いそうです。食塩相当量は、100mlあたり8.5g。炭水化物24g。かなり甘口の汁であることが、数字からもわかります。
⬇︎「一本釣り鰹 黒つゆ」で作った温かいそば。出汁が効いたかけそばになります。
⬇︎「一本釣り黒鰹つゆ」が買える、アマゾン、楽天などの売り場にリンクします
第6位
有機めんつゆ
240ml 529円(税込)
寺岡有機醸造(株)
(辛汁専用)
広島県福山市にある、有機食にこだわる会社が作ったそばつゆです。一般的なスーパーで見かけることは少ないけれど、有機食品を販売しているような店に置かれていることが多いようです。
実食してみると、ていねいに作られた製品だという印象を受けます。醤油感が生かされた味で、二倍希釈で使うようになっている、比較的、薄い味で仕上げられた製品です。出汁は鰹節、椎茸などが使われていて、優しい旨味が特徴だと言えるでしょう。
この「有機めんつゆ」は、冷たいそばのつけ汁専用のようで、温かいそばに使う場合の説明が書いてありません。冷たいそばのつけ汁として使う場合の食塩相当量は、100mlあたり4.7g。炭水化物が11.3gです。軽い味のそばつゆということになります。
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第5位
老舗の味 つゆ
1L 1,836円(税込)
佐々長醸造(株)
明治39年創業の蔵元が作る、希釈タイプのそばつゆです。厚削りの鰹節を使って出汁をとり、丸大豆醤油と合わせて、手作りしているとのこと。実食すると旨みが強く、後を追うように甘味がせり上がってきます。出汁の感じは上品で、熟成した醤油感とのバランスも良いそばつゆです。もう少し強いインパクトがあると、主張の強いそばとの相性が良くなると思います。優しいそばや、うどんなどの美味しさを引き出してくれるそばつゆだと言えます。
温かいそばの汁として使う場合の希釈率は、8倍から10倍と表示されています。ベースの醤油がしっかりしているので、濃い味から薄い味まで変化させることができて、いろいろなそばやうどんに対応できることが特徴のつゆです。
⬇︎「老舗の味 つゆ」で作った温かいそば。優しい味のかけそばができます。
⬇︎「老舗の味つゆ」が買えるアマゾン、楽天などのサイトにリンクします
第4位
ほんがつお めんつゆ
70ml 5袋 486円 (税込)
(株)玉垣製麺所
玉垣製麺所の製品、ふのりを練り込んだそば乾麺「妻有そば」は、日本蕎麦保存会主催の「おいしいそば乾麺大賞」のグランプリを、3年連続で受賞しています。乾麺だけでなく、この「ほんがつお めんつゆ」も、かなりの美味しさです。
今回の「おいしいそばつゆ大賞」に選ばれた10種類の製品の中で、唯一、ストレートタイプのつゆで、希釈する手間が省けて便利です。パッケージの中には、70ml入りの袋が5つ入っています。小分けになっていて、その都度、食べ切ることができるので、びんに残った分が無駄になるという、ストレートタイプ特有の欠点がありません。
この「ほんがつお めんつゆ」も、冷たいそば向きのつけ汁らしく、パッケージを見ても、温かいそばの汁として使う場合の、希釈率などの記述がありません。味はおいしいので、温かいそばにも使えるならば、賞のランクも、もう少し上に行ってもおかしくないくらいなのですが、残念です。
もちろん普通そばにも、しっかり合います。一般的なスーパーでは、置いているところが少ないので、玉垣製麺所の通販サイトから取り寄せてください。
⬇︎玉垣製麺所のサイトにリンクします
第3位
つゆの素ゴールド
希望小売価格 637円(税込)
(株)にんべん
-バランスの良い甘口。入手しやすいのが魅力-
鰹節専門の大手メーカー「にんべん」が力を入れて開発した、そばつゆです。大手の製品なので、購入できるお店が、あちこちにあることが大きな魅力。冷たいそばのつけ汁として使う場合の食塩相当量は、100mlあたり10.9g。炭水化物は22.7g。甘口ではあるけれど、他の甘口の市販つゆに比べると、その程度は控えめです。
辛さ、甘さは、出汁の強さによっても感じ方が変わりますが、実食すると、やや甘口で、バランスの良いそばつゆという印象です。他の料理に流用できる汎用性も高いので、一般的に好まれる、使いやすいそばつゆと言えるでしょう。
⬇︎「つゆの素GOLD」で作った温かいそば。甘めの持ち味が、温かいそばには似合います。
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第2位
創味のつゆ
参考小売価格 500ml 584円 (税込)
(株)創味食品
-辛口で、塩気、甘味が強い、インパクトのある味わい-
そばつゆにしては角の立った塩味と、それに拮抗する強い甘味が特徴の汁です。強いけれどバランスは良く、安定した人気があります。甘い汁が多い市販そばつゆの世界で、ひとり気を吐く個性的な存在だと言うことができます。
冷たいそばのつけ汁として使う場合の食塩相当量は、100mlあたり16.4g。炭水化物は25.7gなので、辛さ、甘さともに、かなり強い味だということができます。甘辛は好みの問題なので、辛口でインパクトの強い汁がお好きな方には向いていると思います。
温かいそばの汁として使う場合も、くどさはなく、切れの良い味になります。うどんにも使える、汎用性の高いそばつゆです。
⬇︎「創味のつゆ」で作った温かいそば。かけそばにしても、しっかり主張するそばつゆです。
⬇︎創味のつゆが買える、アマゾン、楽天などの売り場にリンクします
第1位
おいしいそばつゆ大賞 グランプリ
日本のつゆ
通常価格 300ml 972円 (税込)
七福醸造(株)
-そばを引き立てる辛口でありながら、まろやかな熟成感-
東京・築地で行った審査会で、圧倒的においしいと支持を集めたのが「日本のつゆ」でした。二年半の歳月をかけて七福醸造が開発したそばつゆです。私がプロデュースさせていただきました。
七福醸造は、皆さんご存知の調味料「料亭白だし」を最初に開発した会社です。愛知県が発祥の地といわれる「白醤油」を製造している会社で、現在日本で唯一の「有機白醤油(JAS認定)工場」に認定されています。
料亭白だしに使う白醤油の原料である小麦は、すべて有機小麦を使っています。有機小麦は、普通の小麦の四倍以上する高価な材料ですが、安全な食品を作ることに志を持つ七福醸造は、妥協しない姿勢を貫いています。
このような会社で開発するそばつゆを、私がプロデュースさせていただいたことを誇りに思っています。「日本のつゆ」は、求める味を出すために、可能な限り人工の添加物を控えて作りました。
そのため製造原価が通常よりもかかり、困難な作業でしたが、最初に目指していた目標に、なんとか到達することができました。
そば乾麺に使うそばつゆは、家庭の団欒の場で食べられる食品です。価格面で少々、買いにくい面はありますが、健康を守るためにも、どうぞこのそばつゆを、お茶の間に置いてください。おいしさの点から言えば、蕎麦のソムリエ20人が選んだという、お墨付きがあります。私も審査会の前は、正直、不安がありましたが、審査員の皆さんに高い評価をいただき、ホッとしたというのが本音です。
冷たいそばのつけ汁として使う場合の食塩相当量は、100mlあたり14.1g。炭水化物は21gですから、甘さを抑えた、辛口の汁。そばの清涼感を引き出す味わいにしてあります。
冷たいそばの、つけ汁として使う場合、水で希釈しただけでもおいしいのですが、水の代わりに大根おろしの汁で割ると、最高のおいしさになるように調整しました。辛味大根をおろして混ぜると、辛口度が増すのに、塩分の摂取は抑えることができます。
温かいそばの汁として使う場合は、実際に味見をして、お好みの味に希釈して使ってください。辛口ですが塩角が刺すことはなく、まろやかな熟成感が、このそばつゆの最大の特徴です。
⬇︎関東のかけそばの美味しさが楽しめる、正統派の味。かけそばの薬味には、七味唐辛子が最適です。
⬇︎「日本のつゆ」が東急ストアで購入できるようになりました。以下のアイコンをクリックしてご覧ください。
Amazonや七福醸造のサイトでも購入できますので、そちらからもお求めください。
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