ゴロー

静岡駅から歩いて15分くらいのオフィス街にひっそりとその店はたたずむ。

店外は水鉢や石臼など一目で蕎麦屋とわかるようなものが置かれ街中にあってほっとできる場所、そんな風情をただよわせている。
コロナの只中にあり、検温とアルコール消毒を求められる、店内は時間制限や席の隔離など衛生面の配慮もしっかりしていて安心できる。
店内は土壁のベージュを基調とした落ち着いた空間、大将と若い子の二人で切り盛りしている。
テーブルに通され、早速そば茶のサービス、あぁ蕎麦屋に来たんだと感じさせられる。
他のお客様は年配の方から若いカップルまで幅広く、地域に愛されているみせなんだなと感じた。

夏場の為か、メニューは冷たい蕎麦のみ。
もりかおろしかを選び、それにもりだったら天ぷら盛り合わせがつき、おろしはやさい天かエビ天がのる。
ランチセットは、小そばと小天丼があり、オフィス街で働く方たちの財布に優しいメニュー。
蕎麦とは関係ないところだが、税込表示が100円単位で、会計のやりやすさ、両替等の手間を減らしていた、少ない人数で仕事をする際はそういった細かなことを設計して、料理やサービスに時間をとる。そういうことも大事なことなんだなと感じる。

ドリンクにもこだわりが感じられる、コーヒーハンターの川島吉彰氏のコーヒーやベネフィッティーの茶葉を低温抽出したスパークリングティー(緑茶)、静岡ならではのみかんジュースなど、蕎麦以外にも精通している。そういったものがあるよ!!と知ることも美味しさのひとつ。

注文と同時に若い子がわさびをすり始めたり、蕎麦の準備をはじめる、わさびのゴリゴリ擦る音もリズム感があって小気味いい。
そのうち天ぷらのジュー!!という音がして期待感がさらに高まる。
しばらくすると、料理が運ばれてくる

蕎麦は思っていたよりも量が多い、天ぷらもバラエティーにとんでいて面白い。
蕎麦は艶やかな表面にところどころにホシがとんでいる、太さは1.5mmくらいだろうか、香りは穀物系の香りと甘味、つるつるした食感とほどよいコシがあり歯切れもよい。
もり汁は、静岡は西へ行くほど甘くなるが、ただ辛いだけじゃなく甘さもあり、出汁がしっかりと感じられまろやかな味、水色は濃いが食べ終わった後に喉が乾くといったことがないのが助かる。

麺をつけて食べると鼻に抜けるカツオの香りと蕎麦の香りが相まってさらに美味しい、遠くまで食べに来た価値がある蕎麦。

蕎麦ばかりでなく、天ぷらも栗が渋皮つきででてきたり、山菜や茗荷ししとうなどバラエティーにとんでおり、ひとつ取るごとに次はなにがあるのかな?とワクワクさせられる。

たがたには蕎麦だけでなく、ドリンク、天ぷらもしっかりと楽しめる噂にたがわぬ名店でした。

(レポート/ゴロー)

 

静岡県静岡市葵区常磐町2丁目6-7
昼11:30~14:00 夜17:30~22:00
月曜休み
予算 昼1500~2000円
席 43席
駐車場 3台
禁煙

アルコールあり 日本酒 焼酎 ワイン

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