手打蕎麦ハナレ (静岡県浜松市) スローライフが好きな方々が集う素敵な空間にて、蕎麦を手繰れば

ゴロー

静岡県の二俣の山沿いにその店はある。

地元の人に愛されているだろうと想像させる昔ながらのスーパー、藤森昭信が設計した素敵な美術館を過ぎ車を運転していく、ただそれらを過ぎると、どんどん山に向かっていくので少しの不安を抱えながら店に向かう。
まだ未開の桜並木が並ぶ川沿いを走らせ、ぐるぐると田舎特有の入り組んだ道の先に住宅地にその店はあった。

木造二階建ての昭和に建てられた一軒家。
木製の看板に「手打蕎麦ハナレ」と書かれていなければきっとたどり着かないだろう。

平日開店直後に行ったが、すでに数組の先客がいた。
店内は夫婦二人でやっているので、席数は少なく、入れても20人くらいだろう。四方の窓を開放しているので鳥の鳴き声や、木々のざわめき、風のささやく音が聞こえる、全てが自然と共にあり、店主がこの場所を選んだ意味がここに来て理解できた。

昼間の店内の裸電球のどこかほっとする光、BGMのレコードの音が耳にやさしく
「今日はあわてなくていいです、ゆっくりしていってください」と言われているようで、日々の疲れを忘れさせてくれる。

少し待ち席に通されると、そば茶のおもてなし。
メニューは冷たい蕎麦が5品、温かい蕎麦が3品、一品が六品、甘味が数種。
飲み物は、ビール、ソフトドリンク、地方のお酒が数種で「来福、伊予賀儀屋」など現代を代表する個性豊かな面々が揃っている。

注文してから、少し待つ間に外には順番待ちの列ができていた。

~今回の注文~
「かも焼き」
薄切りにしたかも焼きはあるが、ハナレはゴロっとした角切り。みりんとかえしで焼いたものだろうか?肉のジューシーさと食べ応えは薄切りよりもかなりあって、「肉」を食べてる感じがあっていい。

「せいろ」~北海道 北早生~
汁は若干辛め、このあたりの蕎麦屋は甘い汁が多いので好み。
細さは1mmくらい、少しざらっとした表面でありながら蕎麦をすすった時のするすると口に吸い込まていく細さと冷たさがたまらない!

 

「粗びきせいろ」~福井 大野在来~
太さ2、5㎜くらいで2~3本ずつ食べてくださいとのことで、太打ちされた蕎麦は噛めば噛むほど味があり、香りは穀物、ナッツ、の香り。
塩で食べたほうが、在来種独特の豊かな香りが引き立ち美味しい。

蕎麦の一本を大切にしようと思える、そういう空間づくり、接客、料理でした。
夜はコースのみらしく、予約がなかなか取れないようだが、また時間をかけても行ってみたくなる、そんなお店でした。

(レポート/ゴロー)

【店の電話番号】
053-589-3522
【住所】
静岡県浜松市天竜区山東912-1
【アクセス】
【営業時間】
11:00~15:00(14:30Lo)
【定休日】
火曜日、水曜日
【平均予算】
【予約】
夜は要予約
【クレジット】
【個室】
なし
【座席数】
【駐車場】
あり
【煙草】
【アルコール】
【店のホームページ】
http://www.hanare.website

 

 

 

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